« クラミジア検診(性病・性感染症) | メイン | B型、C型肝炎検診(その他) »

2006年07月17日

梅毒検診(性病・性感染症)

2006年07月17日 08:34 | 解説 , 性病

梅毒について

梅毒とは性病の中でももっとも知名度の高い、一般的(?)なもので、スピロヘータの一種である梅毒トレポネーマ(Treponema pallidum subsp.pallidum)の感染によって発生します。一説には、あのコロンブスが新大陸であるアメリカの発見と共にヨーロッパに持ち帰り、その後ヨーロッパ各地で広まったとされています。潜伏期間は10日から長くて三ヶ月ほどですが、感染力が強く、感染してから死に至るまでの期間が長いので、かつては「不治の病」ともされていました。

1905年に病原が発見されてから、さまざまな検査法が開発され、さらに1929年には特効薬である抗生物質のペニシリンが開発。梅毒の大流行の可能性はなくなりました。

しかし梅毒は他の一部の性病同様に進行すれば特定患部だけでなく全身の疾患の原因にもなりえるため、早期発見と治療が必要になります。また、その感染ルートなどから、他の性病との合併病も懸念されます。

統計学的には女性より男性の被験者の割合がやや高く、白人より有色人系の感染確率が高いとされています。また、病原体となる細菌はドイツのFritz Schaudinnという動物学者が発見しましたが、その前後にこの病原体に関する研究であの野口英世が名を挙げたことで知られています。

梅毒は抗生物質の発見で完治できる病気の一つとなりましたが、根絶したわけではなく、一定周期によって発生数が増加することでも知られています。最近の調査によれば10年ほどの周期で流行するともいわれています。これは感染した人が免疫を持つことなどで感染が弱まった数年後に抵抗力の無い人が増加すると、再び感染率が上昇するという、自然進化の産物であるようです。

梅毒の原因

病原体の感染によって梅毒は移るため、病原体を持つ人との直接の性交渉はもちろん、間接的な性交渉による粘液の接触、さらには輸血や感染している血液に触れたり、果ては体液のついた衣服などの接触、傷への接触などでも感染の可能性があります。

また、母親が感染していると出産時に子どもも感染する可能性があります。

梅毒の症状

梅毒は感染してから発病し症状が出てくるまで多少の差はありますが、早ければ一週間程度で発症します。進行スピードは他の性病と比べるとゆっくりしたもので段階的に悪化していきますが、放置しておくと心臓や脳の障害のきっかけとなり、致死の可能性もあるので注意が必要です。

初期段階では性器やその周囲など感染部分に潰ようや赤いでっぱりが出来ます。またリンパ腺がはれることもあります。これは数週間で勝手に治ってしまいますが、その跡に発疹が発生します。この発疹は患部ではなく、手のひらや足の裏にできるのが特徴です。

またここまで進行すると、発熱や疲労感、食欲不振、体重減少、口内炎、リンパ節のはれ、目の炎症、関節炎などの症状が生じます。さらに肝臓の炎症からおうだんが現れたり、頭痛や難聴の症状が現れる人もいます。

これらの症状が出て(治療せずに)回復すると、潜伏期に入りしばらくは症状が出てきません。ですがこの後病状が進行(数年、数十年後に進行する場合もあります)すると、大動脈の異常による心不全や脳・脊髄の障害によるさまざまな支障が生じたり、髄膜炎や歩行困難、精神的不安定などを引き起こします。

潜伏期より前ならば治療によって回復しえますが、潜伏期からさらに病状が進行し脳や心臓、脊髄などを侵食されると、たとえ梅毒を治してもそれらの部分は通常は完治させることができず、回復は困難となります。

梅毒の予防

梅毒の治療薬は存在するものの、予防接種はまだ開発されていません。よって他の性病同様に、病原体保有者との接触・性交渉を極力避ける、可能性があるのなら避妊具を使うことがもっとも簡単にして確実な予防法となります。また、不特定多数の異性との性交渉を自粛するのが一番といえるでしょう。

梅毒検診の通販商品(詳細は写真をクリックしてお確かめ下さい)

【GME医学検査研究所】
【CPCC株式会社】

同一カテゴリーの最新5記事

 
Copyright 2005-2013 JGNN All Rights Reserved.