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2006年07月17日

B型、C型肝炎検診(その他)

2006年07月17日 08:38 | 解説 , その他

B型、C型肝炎について

「B型、C型肝炎」とはそれぞれ、B型肝炎ウイルス・C型肝炎ウイルスによって発病する肝臓の病気(炎症)です。肝炎になると肝臓の細胞が壊れ、肝臓の働きが悪くなります。特にB型の場合は急性の肝炎と慢性の肝炎があります。

急性肝炎は非ウイルス保有者が初めて感染して発病したもので、慢性肝炎は持続して感染している人(キャリア)が発病したものです。慢性肝炎を放置していると、病気が進展し、肝硬変や肝臓がんなどに進展する可能性があり、注意が必要です。また、肝臓の疾患は発病しても自覚症状が出にくいことから発見が遅れることが多々あります。注意が必要です。

B型、C型肝炎の原因

B型、C型共に、すでに感染している人の血液が他の人の血液の中に入ることによって感染するのが主な原因です。また、感染者の血液中のウイルス数が多い場合、体液経由で感染する場合もあります。

具体的には肝炎ウイルスが含まれている血液の輸血を受けた場合の他に、注射針や注射器を共用した場合、傷口に体液や血液が付着した場合や針刺し事故を起こした場合、医療器具などの経由の他に、性交渉や母子感染の可能性もゼロとはいえません。

なお、厚生労働省の資料等によれば、「常識的な社会生活をこころがけていれば、日常生活の場では、肝炎ウイルスに感染することはほとんどない」と考えられています。

血液製剤や輸血による感染の可能性は「現在では」ほとんどないと言っても良いでしょう。ただ、過去においては(最近マスメディアで問題視されているように)一部の製剤や検査体制の不備から、特にC型肝炎について可能性が無いとはいいきれません。詳しくは厚生労働省発表の資料(【C型肝炎について、PDF】など)を確認し、状況が当てはまるようなら検査を受けた方がよいでしょう。

B型、C型肝炎の症状

B型肝炎・C型肝炎共通の症状には、急性感染と持続感染があります。前者は全身のけん怠感、食欲不振、悪心、おう吐感が生じます。さらに黄だんや肝臓肥大などが生じる場合もあります。ただし、症状が軽い場合、特にC型ではその傾向が強く自覚症状がない場合があるため、発見が遅れてしまい、合併症が生じてから初めて明らかになる場合があります。

B型、C型肝炎の予防

両肝炎に共通するのは、他人の血液に触れないことです。医療関係者でない限り、常識的な社会生活を営んでいれば、感染することはありません。先の厚生労働省資料では、具体的に次のような例を挙げています。

・歯ブラシ、カミソリなど血液が付いている可能性のあるものを共用しない。
・他の人の血液に触るときは、ゴム手袋を着ける。
・注射器や注射針を共用して、薬物(覚せい剤、麻薬等)の注射をしない。
・入れ墨やピアスをする時は、消毒済みの器具であることを必ず確める。
・よく知らない相手との性交渉にはコンドームを使用する。

※注意事項として「以上の行為の中には、そもそも違法なものが含まれています。感染する危険性が極めて高いことは言うまでもありませんが、違法行為は行わないことが基本です」とも書き添えられています。

また、ワクチンについてはB型肝炎に対してはすでに開発されていますが、C型肝炎向けのはまだ開発されていません。C型肝炎向けのワクチンについては、その特性から今後も(医学の劇的な進歩や奇抜な発明が無い限り)ワクチン開発は難しいのではないかとされています。

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