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2006年07月17日

糖尿病検診(生活習慣病)

2006年07月17日 07:44 | 解説 , 生活習慣病

糖尿病について

糖尿病とは食物として取り入れられた各種栄養素が体の中でうまく利用しきれないため、残った分が血液の中に残存するため、ブドウ糖の量(血糖値)が異常に高まる状態です。血糖値が高まると、体の臓器に負担がかかり、臓器や細胞がおかされていきます。特に眼や腎臓が影響を受けやすく、合併症(網膜症や腎臓関係の炎症)がおきやすくなります。また、動脈硬化や足の血管の閉塞などもおきえます。

日本での糖尿病患者認定第一号はあの藤原道長といわれていますが、彼は贅沢な食生活を過ごしたがために発病したとされています。今では予備軍もあわせると10人に1人がその疑いがあるとされ、40歳以上になるとその割合はさらに増え、5人に1人とまで言われています。

糖尿病の原因

元々糖尿病が少なかった日本人に、急速に糖尿病が広まったのは、ひとえに食生活の変化が原因とされています。欧米化・贅沢化された食生活に、運動不足が重なり、あまりにも多くの必要以上の糖分・エネルギーを摂取してしまうようになったため、発症しやすくなってしまったのです。先の藤原道長がそうであったように、糖尿病が「贅沢病」と言われるゆえんもここにあります。

また、体のストレスの蓄積や遺伝などで、膵臓(すいぞう)の働きが低下することでも発症しやすいことが知られています。

糖尿病の症状

糖尿病にかかっても、症状が出ない、あるいは分かりにくい場合もあります。2タイプ存在する糖尿病のうち、少数派の1型糖尿病(インスリン依存型糖尿病)ではなく、生活習慣の悪さから起きることが多い2型糖尿病では、尿糖が出たりのどがかわいたり、尿量が増えたり、疲れやすくなったり、体がだるいなどの症状が現れます。また、異常なまでに食欲おう盛になったり目がかすんだり集中力に欠けたりするなど、さまざまな症状が起きえます。

問題なのはこれらの症状がある場合には糖尿病を疑うべきなのは当然として、逆に「このような症状が出ていなくとも糖尿病を発症している可能性もある」ということです。肥満体質になりやすいという症状をのぞけば、ほとんどの症状が出ずに病状が悪化し、上記に挙げられるような症状が出た時には相当悪化していたということもありえます。

糖尿病に備えるために

厚生労働省では糖尿病予防の最大のポイントとして、肥満を防ぐことを挙げています。肥満基準を測定するBMI値(体重(kg)÷身長(m)÷身長(m))を計算して体重を管理し、食事と運動のバランスに注力するように指導しているのです。

特に食事の点においては

・野菜をたっぷり採る
・食事は決まった時間に、時間をかけて食べる
・甘いものや脂っぽいものは食べ過ぎない
・一人分ずつ取り分けて食べる
・薄味を心がける
・ながら食いは止める
・多いときは残す
・お茶わんは小ぶりのものを
・調味料はかけずにつける
・食品のエネルギーを知る

などをポイントとしてあげています。肥満を防止し、食事と運動のバランスに注意することは、糖尿病だけでなく他の病気を防止することにもつながる、とても大切なことなのです。

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