「貯蓄より投資」とはいうけれど……将来への不安に対処するためにしていることランキング

2008年11月17日 08:00

預貯金イメージ検索エンジンgooにおいて実施されていた【将来への不安に対処するためにしていることランキング】の結果発表が行われ、第一位には「貯金(預金)をする」がついた。何かの時のための備えとしては、やはり預貯金を一番頼りにする考えが浸透しているようである。

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今調査は10月21日から24日、gooリサーチのモニターに対してアンケートを行い、その結果を集計したもの。有効回答数は1056、男女比は47.54対52.46。年齢階層比は40歳代がもっとも多く31.53%、ついで30歳代28.41%、20歳代13.16%など。

先日【金融危機で生み出された流れは「投資から貯蓄へ」】で記事にしたように、元来預貯金好きの日本人に対し、もっと投資しましょうというスローガンを国は掲げているが、不景気や金融情勢の不安定から人々の資金性向はむしろ「投資から貯蓄へ」と傾いている。今調査「将来への不安に対処するためにしていることランキング」でもトップについたのは「預貯金をする」だった。

ちなみに「貯金」と「預金」の違いだが、詳しくは【「郵便局の民営化」で何が変わる?(番外編)「貯金」と「預金」】で解説した通り。簡単にまとめると、郵便局や農協などのが「貯金」で銀行などのが「貯金」。元々の目的が違っていたが、今では同じような意味を持つ。預貯金というと最近では外資預金のように海外のお金で積み立てるサービスも始まっている。リスク分散という点ではプラスとなるが、昨今の激しい為替市場の動向においては、一喜一憂してしまう可能性がある。

第二位の「生命保険」、第三位の「医療保険」はほぼ意味を同じくする。基本的に対象者が死亡した場合に保険金が入るのが「生命保険」で、怪我や病気で入院した場合に保険金が入るのか「医療保険」。前者は自分自身というより周囲のために加入するものだが、「日ごろの安心を買う」という観点では変わらない。多種多彩なプランが用意されているので、自分の特性にあった保険に加入しよう。保険料については一定額までなら税金の優遇措置もあるので、処理を忘れずに。

第四位は基本中の基本、「日々の生活で節約をする」。最近では地球環境問題も話題にのぼるようになり、エコなどの「地球に優しい行動」が奨励されるようになった。もちろんエコ対策・活動は「地球の」将来への不安に対処する方法であるし、大抵のエコ対策・活動は「自分自身のサイフの中身」、しいては「自分の将来」へもプラスとなる節約行動にも意味を同じくする。「単なる節約」ではみみっちいと思う人は、「自分は地球環境対策の一環として行っているんだ」と自認すればよい。

第五位は「年金保険に加入する」。第二位や第三位の「保険」と将来の「年金」を加味したようなもの。税制面などでも優遇されているが、長期間・高額にわたる金融商品なので、保険母体の安定性などを考慮しておく必要がある。また、為替をうまく利用した商品もあり、高い利回りが期待できるが、昨今の為替相場の激変には注意が必要だ。

以後、仕事を始める・資格をとる・投資をするなどが続くが、「投資をする」が第八位、「ライフプランを立てる」が第九位と、当方(不破)の半ば専門分野の一つが低い順位だったのは少々残念なところ。特に「ライフプランを立てる」については、「ライフプラン? 何それ美味しいの?」という人もいるように、言葉そのものがまだ世間一般に浸透していないこともあるのだろう。とはいえ、今アンケートの表題「将来への不安」に対処するには欠かせないものの一つ。是非ともライフプランにつき、一度考えてほしいものだ。

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