老後に必要なものは家族より配偶者より友達よりも……

2008年09月14日 12:00

老人とお金イメージ【インテージ(4326)】は9月11日、同社ネットモニターに対して行った「老後に関する意識調査」の結果を発表した。それによると「理想的な老後のために必要なもの」には「自由に使えるお金」「健康な身体、体力」が他の意見を引き離し、上位についた。言葉通り「現金な話」といえるが、個々が考えている「理想的な自分の老後の生活、行動」を見ると、当然の結果ともいえる(【発表リリース】)。

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今調査は8月28日から9月3日の間、インテージ・ネットモニター「キューモニター」の中から20~59歳の男女を対象に行われたもので、有効回答数は1600人。男女比は1対1で年齢階層比は20・30・40・50代それぞれ均等割り当て。

今調査では敬老の日に向けて、さまざまな老後に関する調査が行われている。理想的な老後生活としては「続けられる趣味を持つ」「体力を維持する」「国内旅行を楽しむ」「年齢よりも若く見られるようにする」「家庭菜園などで農作物を育てる」「海外旅行を楽しむ」「長生きするように健康に留意する」など、主に「身体」と「趣味趣向」に重きが置かれているのが分かる。

それではそれら理想的な老後を過ごすために必要だと思うものは何か。複数回答で尋ねたところ、男女とも「自由に使えるお金」がトップについた。

理想的な老後のために必要なもの
理想的な老後のために必要なもの

元データでは年齢階層別のデータも記載されているが、年齢別の差異はほとんど見られなかったので今回はグラフ化せず。それらのデータもあわせ、傾向を箇条書きにしてみると次のようになる。

・理想的な老後「身体」と「趣味趣向」を実現するために、「お金」と「健康」を求める意欲が強い。
・全般的に男性よりも女性の方が強い意欲を持っている。
・男性は「配偶者>家族>友人」だが、女性は「友人>家族>配偶者」と、「理想的な老後」に必要とされる周辺の人物に対する価値観が異なる。


一つ目はまさに現実的な話で、「理想的な老後」に挙げられた項目を実践するために、手っ取り早く確実な手段として考えられるのは「お金」であり、それを支える「健康」
に他ならない。必要とされる事柄の上位につくのも当然といえる。

二つ目の「男性よりも女性の方が~」については、明確な理由は分からない。ただ、年齢階層上のデータを見ると、女性が若年層からそれぞれの項目に高い値を示しているのに対し、男性は40~50代にかけて数字が上昇していくようすがうかがえる。中堅層くらいの年齢までは、仕事に忙しく、老後が云々というところまで考えが回っていないのかもしれない。

男性は歳を経るにつれて
友人よりも家族、配偶者を重視するが
女性は逆に軽視する傾向

ただし男性の「友人」の項目は、年齢を経ると減る傾向が見られる。たまたまなのか、壮齢になると気を許せる友人が少なくなるのか、それとも孤独を愛するようになるのか、あるいは家族や配偶者などごく身近な人物に「こもる」のか。このデータからだけでは結論を見出すことは難しい。

三つ目の、男性は「配偶者>家族>友人」だが女性は「友人>家族>配偶者」という価値観の違いは、ある意味驚き、ある意味当然の結果ともいえる。先にまったく別個の調査内容ではあるが、【デジカメの被写体で分かる男女の愛情の差!?】【メールの無視度で分かる男女の愛情の差!?】など、ごくさり気ない日常生活上の行動様式の中で、男女間における相手方(配偶者)の立ち位置の微妙な違いが見出せる結果が出ていた。今回もまた、「理想的な老後の生活上必要となるもの」という一つの一般的な問いではあるが「男女間における愛情の差」が見て取れる。むしろ年齢を経るにつれ、女性の「配偶者が理想的な老後には必要」とする声が小さくなるのは悲しい話ではある。

男女別に見た、「理想的な老後のために必要なもの」における「配偶者」の得票率
男女別に見た、「理想的な老後のために必要なもの」における「配偶者」の得票率

ドラマのワンシーンに限らず現実社会においても、夫が定年退職を迎えた直後に妻が離婚届を突き出すというパターンが少なからず見受けられている。夫側は老後も妻とつつましく暮らそうとしていただけに、突然の裏切り(!?)に動揺するばかり。しかし妻側はきわめて冷静に判断を下している。

このような状況はもちろん「定年退職をして退職金が手に入るから、それを慰謝料に」「区切りが良いから」「会社勤めをしているのならともかく、一日中顔をあわせるのは我慢できない」など打算的なものもあるだろう。しかし、今回の調査結果に見られる「女性が有意義な老後を過ごすために必要だと考えている、周辺人物における優先順位は、友人、家族、その次にようやく配偶者」というポイントを見れば、優先順位の低い配偶者が損切りされるのは、十分に想定しうるものではないかと思われる。

男性の立場である当方(不破)から見れば、悲しい話ではあるが。


(最終更新:2013/08/03)

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