ニュース系サイトの情報発信で心がけたい4つの「ション」

2008年06月09日 12:00

コラムイメージ【タナベ経営(9644)】の株主優待である皮手帳を、「せっかくだから」と使い始めてから始まった習慣の一つに「思いついたことは何でもすぐにメモしておこう」というものがある。要は「発想メモ」のようなもので、ちょっとした思い付きをとりあえず書き留めておき、あとで文章にまとめて自分の知識として習得したり、果ては記事のネタにするというもの。ふとしたひらめきは単なるフラッシュアイディアである場合が多いが、中には肉付けすると「なるほど、そうかも」と新しい発見のきっかけになることも。今回の記事もその「皮手帳メモ」からのものだ。内容はといえば、タイトルにある通り「ニュース系サイトの記事で心がけたい4つのポイント」。すべての語尾が「~ション」と語呂が良いので、何となくお気に入りな言い回しでもある。サイトの記事に限らず、サイト運営そのもの、あるいはさらに枠を超えて「情報発信」全体にいえるお話かもしれない。

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●1.インフォメーション(Information)
 情報。できるだけ書き手や状況といったフィルタを通さずに、素のままの情報を展開していくこと。第三者の意見を特に必要としないものや速報的なものがこれに該当する。当サイトなら「お知らせ」や、一部の新製品関連記事に見られる「こういうものがありますよ」的なもの。掲載そのものが「意見」となる。ソーシャルブックマークもこれに近い(ブックマークそのものが情報発信になる)。

●2.サジェスチョン(Suggestion)
示唆、暗示、提案など。単なる情報から一歩踏み込み、書き手としてはどのように思っているか、さらにどうすればよいかなどを情報ソースに加えて独自の内容として展開していくもの。考え、意見の意味合いも強い。

●3.クエスチョン(Question)
 この言葉には「疑問」の他に「探求」という意味もある。「疑問」は情報ソースをもとに、あるいはソースは無くとも疑問視していることについて「どうなんだろう?」と読者に問いかけたり、問題提議をメインとする。読者からのリアクションへの期待度は「サジェスチョン」よりも強い。

 一方「探求」は元の情報を土台にして色々な仮説を立てたりその仮説を実証したり、逆に仮説を情報ソースで裏付けたりする。いわば「リサーチ」に近い。

●4:ディスカッション(Discussion)
 「討議、討論」。当サイトでは導入していないが記事のコメント機能では読者と管理人の間で、あるいは読者間で色々な討論が交わされることもある。またCGM(Consumer Generated Media、利用者が内容を創って行くメディアのこと。普通の掲示板やQ&A掲示板、ソーシャルブックマークなど)タイプの機能がサイトに備わっていれば、そこでもやりとりが行われるだろう。

 これら自身は記事そのものとは言い難いが、「コメントも記事の一部」との考えもある。また、記事以外の関連機能もサイト内の「情報発信の一部」とみなせば、それもまた考慮すべき内容といえる。


これら4つの「ション」は、「情報ソースへの忠実性と独自情報性」や「一方向性と双方向性」という観点軸で見た場合、それぞれが段階を経て独自のポジションにいることが分かる。管理側としては自分のサイトの特性や「自分が好んでいる立ち位置」に気をつけながら、どのタイプの記事に軸を置くかを考えると、方向性のぶれを減らせるかもしれない。

4つの「ション」と「情報ソースへの忠実性と独自情報性」や「一方向性と双方向性」
4つの「ション」と「情報ソースへの忠実性と独自情報性」や「一方向性と双方向性」

一つの記事やコンテンツに対し4タイプのうちどれか1つに限る必要は無い。例えば「1.インフォメーション」に「2.サジェスチョン」を交えても良いし、「4.ディスカッション」を元にさらなる「3.クエスチョン」を作り出す方法論もありだろう。

ただし複数の項目を混ぜると、記事内の主張がぼけてしまう可能性が高い。先の【読者がトルコライスよりカレーライスを選ぶワケ】にあるように「1つの記事には原則1つの主張」なら、「1つの記事には原則1つの立ち位置」が望ましいし、読み手も理解しやすいと思われる。

もちろんこの考え方は当方(不破)の独りよがりの可能性も否定できない。しかし少なくとも当方自身の中では、考えが一つすっきりした気持ちになれたことは確かだ。今記事が自己満足で終わらず、一人でも「なるほど」と感じてくれれば幸いである。

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