ゆうちょ銀行でまたトラブル、公務員年金の振込み手続き遅れる

2007年10月16日 08:00

郵便イメージ公務員などの年金給付業務を取り扱う国家公務員共済組合連合会(KKR)は10月15日、同日朝一で入金が予定されていた8月・9月分の年金振込みが実行されていないシステムトラブルが発生していたことを明らかにした(発表リリース)。9時半までにはシステムは復旧、逐次振り込み作業が行われたとのこと。

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リリースや各種報道などによると、KKRにおける年金振込みは偶数月の15日に2か月分がまとめて、各金融機関の始業時(午前9時)までに入金される。ところが今回ゆうちょ銀行では、15日振り込み日の国家公務員・地方公務員の共済年金の8月・9月支給分が午前9時から約30分間に渡って入金されないという事態が発生した。9時半には問題も解決し、順次振り込まれたとのこと。一部報道ではこの問題の原因について、「民営化に伴い共済年金のシステム入力の方法が変更されたが、誤ってこれまでの入力操作を行ったところ、年金が振り込まれていない状態になった」とゆうちょ銀行側が説明したとしている。

入金そのものは30分遅れで行なわれたものの、仮に同日の朝一に振り落としを設定していた利用者がいた場合、残高不足で振り落としが出来ず、困った事態に陥る可能性もある。KKR側では「原因については調査しております」と説明している。

それにしても気になるのは【ゆうちょ銀行】側の情報開示姿勢。今件についてKKR側では利用者から問い合わせがあった直後に公式サイト上に関連情報を掲載しているが、ゆうちょ銀行は現在(16日午前6時)においても何の告知もしていない。また先に【ゆうちょ銀行システム、一部でシステム障害続く】で伝えたシステム障害については今にいたるまで、(報道機関に関連リリースを流したと思われるが)公式サイト上には一切の言及がない。

【9月の郵便局投信販売、サブプライムローンショックで大幅減少・前月比55.2%減】の件でゆうちょ銀行に問い合わせた際には「民営化したばかりなのでネット上への情報開示には時間がかかる」という説明を受けた。しかしその説明がいつまでも通用するはずもなく、ましてや「情報開示をしなくても良い」という理由にはならない。

仮にも民営化し、金銭・インフラを取り扱う大型企業であり、かつ今後上場を目指す団体である以上、情報開示には敏速で積極的でなければならない。ましてや多くの利用者が影響を受けている件について一切報じようとしない姿勢には、システム障害の発生そのものと並び、問題視されるべきだろう。

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