FX市場堅調の中で・エフエックス札幌、債務超過で取引業務停止と強制決済

2007年10月21日 12:00

【北海道新聞】などが伝えるところによると、外国為替証拠金取引(FX)を取り扱っている【エフエックス札幌】が取引業務を停止、顧客の取引内容を強制決済したと10月17日付けで文書にて通告していたことが明らかになった。現在同社サイトでは今件に関する告知は一切行なわれていない。文書には「(自社の)債務超過解消のめどが立たないため」と説明されていたという。また現在顧客からの返金要請には応じていないとのこと。

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エフエックス札幌を管轄区として持つ北海道財務局は、顧客から預かった資産を適正に管理することを定めた金融商品取引法に抵触する恐れがあるとして調査を始めたもよう。もし処分が決まれば、九月末に施行された金融商品取引法施行から国内初の事例になる。

顧客にあてた文章には「お客さまの損益を確定させるべく本日ポジションの強制手じまいをさせていただきます」という説明で、取引停止と強制決済を告知している。しかもその決済した証拠金などについて現時点では返金に応じず、週明けにも今後の運営方針を決めたいとコメントするのみとのこと。

会社概要や元記事によると、エフエックス札幌は2003年3月に設立し資本金は5500万円。2004年からオンライン取引を始め、2004年には証券投資顧問業としての登録も果たしている。2007年6月時点で口座数は828、証拠金は25億円程度とのこと。2006年8月期売上高は4億1700万円・利益は6500万円。

同社サイトはもとより【北海道財務局】にも今件に関する告知はないが、同社に口座を持っていた人たちによる【被害者の情報収集用wiki】がオープンしており、顧客ベースでの情報収集が始まっている。また、同社社長の妻で専務の谷美保氏が【ボルボを買った時のインタビューPR記事】があり、同社の状況の一部をかいま見ることもできる。

【「FX市場は3年以内に1兆円産業に」矢野経済研究所言及】【6年間で口座数は58倍、市場規模は6100億円・外国為替証拠金取引(FX)に関する動向調査結果】にもあるように、FXの市場は急速に拡大の一途をたどっている。その一方で取り扱い業者が多数登場するようになり、競争が激化し、中小業者は経営が厳しさを増しているという話も一部からはもれ伝わっている。

エフエックス札幌自身については明日以降逐次同社自身や関連官庁での動きがあるだろうが、今後似たような報道が相次ぐことになるのかもしれない。

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