6年間で口座数は58倍、市場規模は6100億円・外国為替証拠金取引(FX)に関する動向調査結果

2007年07月02日 06:30

株式イメージ【矢野経済研究所】は6月28日、外国為替証拠金取引(FX)に関する動向調査の概要を発表した。それによるとFXの市場規模は拡大の一途をたどり、2007年3月期においては前年比62.2%の6133億円に達していることが明らかになった(【発表リリース】)。

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外国為替証拠金取引(FX)とは

FXとはアメリカドルをはじめとした外貨を売買してその差益を得る金融商品のこと。単に為替の高低差を利用して利益を得るのなら【ソニー銀行】などの外貨預金を用いても良いのだが、FXの最大の特徴は「証拠金取引」にある。この「証拠金取引」とは株式取引における「信用取引」のようなもので、少額の証拠金を担保として取引額を想定の元本とした差金決済を行うというもの。例えば30万円の元手を使う場合、外貨預金なら30万円そのものをアメリカドルに替えるしかないが、FXで10倍のレバレッジをかける(担保金の10倍の資金を運用する)のなら、300万円の資金を運用できることになる。つまり、「少ない資金で大きな運用と利益を」がFXの特徴。

最近では【FXで約2億7000万円の所得税脱税をした個人投資家、逮捕】【主婦が外為取引で4億円を脱税、東京地検に告発される】にもあるように、FXで利益を得た投資家が脱税でお縄をちょうだいする事件が相次ぎ、皮肉にも「大儲けできるFXという投資方法がある」という話が世間一般に広まることになった。

注意すべきなのはレバレッジを10倍にした場合、元々の資金の10倍の運用益を得られる可能性がある一方、10倍の損失を被る可能性もあるということ。先の例なら30万円しか証拠金(元金)がないのに、50万円もの利益をあげられる可能性もあれば、50万円もの損失を出す可能性もあるわけだ。手持ち資金が30万円で50万円のプラスなら大儲けだが、50万円のマイナスだと元金を割り込んでしまう。追加証拠金を支払えなければアウトである。

株ならば銘柄にあたる通貨の数も少なく、勉強次第では株の値動きよりも分かりやすいと評する人もおり、FXを生業としている人も少なくない。

規制は強化されるが市場は拡大中

FXについてはこれまで規制がざる状態だったため色々と問題のある業者も乱立していたが、2005年7月1日からは改正金融先物取引法の規制下におかれ(登録制となり、電話・訪問勧誘などが禁止された)、さらに今後は2007年9月頃施行予定の金融商品取引法のもとで管理されることになる。法整備が進み、問題のある業者が「退場」する一方で、株式や先物で管理ノウハウを持っている大手証券会社が参入するなど、市場動向は大きく変わりつつある。

規制の強化と新旧企業の入れ替わりの中、市場そのものは拡大を続け、2007年3月期においては市場規模(預かり証拠金の残高)は6133億6300万円(矢野経済研究所推計、以下同)にまで拡大している。グラフにある通り、まさに右肩上がりの成長ぶり。2001年からの6年間で19.0倍の伸びを示している。

FX市場規模(証拠金残高)推移(推計)
FX市場規模(証拠金残高)推移(推計)

2008年3月にはさらに伸び、市場規模は8314億6800万円にまで成長すると推計している。

FX市場規模(口座数)推移(推計)
FX市場規模(口座数)推移(推計)

口座数も64万4802口座と、前年度比で95.2%と急速な伸び。2001年から2007年までの間の口座増加数は実に58倍にも及ぶ。

2007年6月段階における参入企業数は125社。うち専業会社は51.2%、証券会社の兼業が35.2%、商品先物取引会社の兼業が12.8%などとなっている。今年6月には専業会社の【マネーパートナーズ(8732)】が初の上場を果たすなど、この業界は今後もしばらく注目を集めそうだ。

レバレッジが株式と比べて大きい、つまりちょっとした判断ミスや躊躇(ちゅうちょ)が大きな損失につながることから、高速化や操作性の向上など、システムに関する充実性は株式取引以上という話もある。

当方(不破)は外貨預金の経験があるだけでFXについては皆無なので、その実情や体験について語ることは出来ない。しかし、レバレッジの話などからも分かるように「ハイリスク・ハイリターン」であることに違いはない。各報道や雑誌などで「FXなら大儲けできる」という話があっても、それは「必ず大儲けできる」のではなく「大儲けできる可能性がある」のであり、同時に「大損してしまう可能性も同じだけある」ことに注意しなければならない。

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