「詳しくは●×を検索」で検索率が2.4倍~ネットとテレビ広告の連動成果が明らかに

2007年10月14日 12:00

検索イメージ【博報堂(2433)】などは10月10日、インターネット広告企業のオーバーチュアの協力の元に行なった、テレビ広告出稿とインターネットの検索行動に関する調査の結果を発表した。それによると、テレビ広告内で検索窓(検索ウィンドウ)を表示して検索をうながした場合、そうでない場合と比較して平均2.4倍の検索件数の増加が見られることが明らかになった(【発表リリース、PDF】)。

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今調査は2005年4月1日から2007年3月31日までの間に行なわれたもの。具体的な調査対象については表記はない。

検索窓の表示のあるなしでの効果差事例

ある通販商品について、他の条件は変えずに当初は「検索窓を用いず」にテレビ広告を行ない、その後「検索窓を用いて」「詳しくはホームページをご覧下さいの呼びかけを行なう」という仕組みをほどこしたところ、下記のように検索件数に劇的な変化が出た。

GRPとはGross Rating Pointの略称で、テレビ広告出稿量の単位。CM1本の視聴率(%)×投下CM本数で表される。GRPでは視聴率10%のCM1本と視聴率1%のCM10本は同じ値を表す(同じ人数が閲覧すると想定される=同じ成果がある)。

両パターンを見る限り、他の条件は変えていないのでGRPに変化はほとんどないものの、検索エンジン上で検索される割合が、テレビCM内で検索窓を用いた方が大幅に増えていることがわかる。

「検索窓」を使わない場合(上)と比較して使った場合(下)の方が、検索増加率(赤の折れ線グラフ)が大幅に増加しているのが分かる。
「検索窓」を使わない場合(上)と比較して使った場合(下)の方が、検索増加率(赤の折れ線グラフ)が大幅に増加しているのが分かる。

データによると、「検索窓」を表示した場合の検索増加件数はそうでない場合の平均2.4倍に達したという。

最近では検索エンジンを用いて分からない言葉を調べるという方法が、世間一般でごく当たり前のように行なわれている。黙っていても興味深いCM内容や商品の場合、検索エンジンにおける検索回数は増えるもの。【「Wiiはどこに売っているの?」アクセス解析で見る、検索サイトの使われ方と臨機応変な対処法】における『ドラクエ9』に関する出来事が良い例。

・「検索窓」で検索件数が最大2.4倍
・「検索のメリット」「注意喚起」が必要

しかしレポートでは具体的な検証データは公開していないものの、「検索後にどういった情報が得られるかについての説明がない広告」「音声や効果音での注意喚起がなされていない広告」の場合には、「検索窓表示」の効果はほとんどないとの結果も出ているという。逆に考えれば「検索窓をテレビCMで使用する時には、どのような情報が得られるのかそのメリットを提示すること」「音声や効果音で『検索窓』が出ているという注意をうながすこと」が、「検索窓の成果を最大限に得る」ためのポイントとなる。


レポートでは「検索窓の成果は検索数2.4倍」という結果だけでなく、「自動車など高額商品はネットで検索される場合が多い」「飲料などの日用消費財は検索窓を使わないと検索件数が2.2倍に留まるが、検索窓を使うなどして最適化を施すと10.1倍にまで跳ね上がる」などの結果が報告されている。

ネット上で検索するということは、それだけ「詳しい情報を得たい」というニーズがあること。普段高額商品に対する検索件数が多いのはそれだけ「高額商品購入時のリスクを避けるため、詳しい情報に興味がある」からであり、日用消費財で検索窓を用いると検索数が跳ね上がるのは「身近なものに変化が生じた・生じる可能性があるので、その詳細に興味が生じる」からに他ならない。つまりどちらの場合も「興味関心・好奇心を充足する手段として、情報不足を解消する手立てとして、検索エンジンを用いて検索する」結果、検索数が増加するものと推定される。

先の『ドラクエ9』の例のように特にウェブ上での情報展開についてテレビCMなどで告知しない場合もあるが、最近では「詳しくはウェブでね♪」のキャッチコピーと共に、検索対象のキーワードを検索窓と共に全面に押し出し、広告を見た人に検索をうながしてネット上の公式サイトに誘導する広告パターンが多く見受けられる。

これは「URLそのものが長くて見ただけでは覚えられないものの、キャッチフレーズなら暗記してあとで検索してもらい誘導が可能なこと」「広告手法としてはQRコードがあまり利用されなかったこと」などが理由として挙げられる。通勤電車の釣り革広告、ターミナル駅の通路の柱広告を見てみれば、検索窓と検索キーワードでキャンペーンサイトに誘導する広告が山のように見つかるはずだ。

テレビCMは時間も限られ、知らせたいことのすべてを伝えることはできない。まさに「つかみ」を得るためにテレビCMは存在する。うまく視聴者のハートをつかんだら、そのハートをつかんでいる間に一層とりこになってもらったり、キャンペーンに参加してもらうよう、インターネット上のサイトに誘導すれば良い。そのためにも、サイトのURLを覚えてもらうより、検索してサイトを探してもらうことのメリットを提示し、検索経由でサイトにたどり着くことをうながせばよいわけだ。

レポートでは環境毎の検索結果の違いが計測されていないが、上記のような想定からすると、今後はパソコン上の検索以上に携帯電話からの検索が重要視されることと思われる。自宅でもパソコンを使わずに携帯電話でインターネットへアクセスしたり検索をする人は増加しているし、自由時間にパソコンではなく携帯電話でネットを使う人が増加傾向にあるからだ(【携帯ネットで検索が大活躍・夜中のアクセスも急増】【ネットショッピング、男はパソコン・女はケータイ】【20代は早朝にモバイルメール、ネット接続は男女で違いが!? 】)。ましてやテレビCMではなく電車や街中の広告の場合なら、パソコンではなく携帯電話でその場で検索、というパターンが圧倒的に多いはず。

今後はサイト上への誘導を前提とした広告展開の場合には、パソコン用サイトだけでなく携帯電話用サイトの設置も必要不可欠になるに違いない。そうすることで、「2.4倍」の成果を最大限に得られることができるはずだ。

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