仕事中 カジノでゲームに参加して 社内通貨でボーナスゲット

2007年08月21日 08:00

ダービーイメージ給与の一部をサイコロの目で決定するユカイな給与体系を採用している会社を先日【サイコロで給与の一部が決まっちゃう そんなオモシロ会社が実在】で紹介したが、それに勝るとも劣らないオモシロ会社が存在した。それがこの【リンクアンドモチベーション(LM社)】。モチベーション、つまり「やる気」に重点を置いた経営コンサルティングを行なう会社であるが、会社名の頭文字をとった「LMカジノ」が存在し、複数のゲームを用意。従業員は架空社内通貨「LIMO」を通じてプレイすることができる。そしてその「LIMO」に応じた報奨金をボーナスの形で受け取れるというステキなシステムが導入されているのである。

スポンサードリンク

「LIMO」と「LMカジノ」に関する説明は【このページ】。説明によるとこの制度は2004年から始まった、LM社独自の社内コミュなケーション施策。コンセプトは「仕事を遊び、そこから学ぶ」というもの。具体的にはカジノゲームそのままではなく、各種の仕事上の施策を、ビンゴやダービーなどのカジノゲームに見立ててルール化したという。

使われる通貨「LIMO」は毎期ごとに支給される。そして各種ゲームで運用し、さらに、「LIMO」と「円」の交換市場を社内に設け、LM社の内外環境によって毎日変動する為替相場を発表している。期末時点で一定額以上に増やせれば、そのLIMOを円に換算して報奨金を受け取れるとのこと。

具体的な「カジノ」ゲームは次の通り。

・メンバーシップKENO……社員内で抽選を行い、当選されそうな人を当てる
・LIMO Market Fire……カジノ終了時に換算するであろう交換レートを最もレートが上がったと思う日に推定をする
・ダービー……売り上げ強化を目指す商品の、月末受注目標達成率を予想する。時々経費削減を目標とした「経費削減ダービー」になる。
・The Client Stock……各事業部が推薦する顧客企業の、三か月間での株価上昇率を予想し、グループでの平均上昇率を競う
・インセンティブビンゴ……事業ごとの業績管理上の報奨制度を全社で挑戦する
・DNAクイズ……LM社の理念、歴史、由来などを楽しみながら知れるゲーム
・BMCチャレンジ……一か月ごとに各部門でメンバー同士が「もっとも頑張って成果を上げた人」を選出し、メッセージカードに書いてたたえ合う
・The Vote……生産性やモチベーション向上を目的としたアイディアを投票する


先のカヤック社のように具体的なレートや現状が掲載されていないので、この「LMカジノ」の報奨金額や運用の実情までは分からない。ただ、社名や【社風のページ】、事業内容を見る限り、「仕事を遊び、そこから学ぶ」という会社の思想を最大限に実体化する一つの手法として、ゲームに見立てた「LMカジノ」の仕組みを取り入れていることは容易に想像がつく。

昔の会社の描写として、よく個人の名前を横軸にとり、縦軸に営業成績を棒グラフで伸ばしていく表を壁に貼り付けるというのがある。今ではネット上で管理されていたり、プライバシーの問題云々であまり見かけられなくなったが、「皆が見える場所に、成績の棒グラフを掲げて競争させる」というゲーム的な発想は、意外に効果があることで知られている。LM社では単に「営業成績の向上」と「成績優秀者には報奨金」という通常の企業の評価・ゲーム的な発想に留まらず、実際にゲームのようなものとして「LMカジノ」をつくり、社員のモチベーション向上を推し進めようとしたわけだ。

会社の事業体系や目指しているものは多種多様なので、すべての会社がカナックやLM社のような方策を採るわけにはいかないだろう。しかしやる気が起きないと愛社精神も減り、仕事の効率も下がる(【今の仕事には6割が満足、でもやる気が起きない会社だと愛社精神も低い】)。お遊び要素も含めた「LMカジノ」のような方法も、場合によっては会社自身へも非常に有効に作用するに違いない。

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...

スポンサードリンク



 


 
(C)JGNN||このサイトについて|サイトマップ|お問い合わせ