サイコロで給与の一部が決まっちゃう そんなオモシロ会社が実在

2007年08月20日 06:30

サイコロイメージ生活の糧(かて)であり、勤めている会社や自分自身の評価のものさしにもなる給与(給料、お給金)。この給与の一部を、サイコロを振ってその目で決めるという会社が実在するという。その会社の名は【カヤック】。会社案内の業務内容を見ても「面白法人的業務」とか記載がなく謎が多い会社だが、どうやらIT系中心のデザイン企画的総合会社のもよう。資本金は5000万円、従業員はアルバイトなどを含めて38人の、れっきとした中堅どころの法人である。

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カヤックの給与体系は次の4要素から構成されている(【参照ページ】)。

・基本給……勤続年数などで決定。
・能力給……職種などで決定。
・山分給……ボーナスのこと。年2回。
・サイコロ給……噂の給与部分。


カヤックで用いられている「サイコロ給」用サイコロイメージやはり目がいくのは「サイコロ給」。毎月給料日前に全員が一人一人自分のサイコロ給に関して1つサイコロを振る。そしてその値を%として、基本給にかけた金額が給与にプラスされるという。

例えば基本給が30万円でサイコロを振って3が出たとする。すると30万円×3%で9000円がサイコロ給となり、給与にプラスされることになる。6が出れば1万8000円だが、1が出ると3000円。確率論的には期待値は3.5だから、平均で基本給の3.5%がサイコロ給として上積みされることになる。

サイコロ給の際の「出目」はきちんと公開されていて、【こちらでその一覧を見ることができる】。正月のボーナス出目もあるが、平均で5.5もの値をはじき出す人もいれば、2の前半しか出せないシオシオ状態の人もいる。人生色々、サイコロの目も色々。

このサイコロ給についてカヤック側では次のように説明している。

サイコロで給料が決められるなんて不謹慎?
いや、 +αだから減るわけではない。あくまでおまけ部分。
でも、人間が人間を評価する仕組みなんてそのくらいで丁度いいと思いません?

自分の客観的評価は見つめなければならないが、一喜一憂しないこと。
資本主義のモノサシで測れない価値もあるのだから。
そんな思いで、カヤック創業時から取り入れているのがサイコロ給。
もともと似た価値観の友人3人で始めても、
そのうち時間にのみこまれ、お金に対する価値観が変わることもあるでしょう。
そんなとき、毎月サイコロふって初心に返ろうじゃないか。という思いもこめられている。
それに結局のところ、最後の最後は、運命を天に託すしかないじゃないですか。


ある意味、悟りの境地を開いているともいえる。

この「サイコロ給」には他にも、「3か月連続同じ目が出たら、その3か月目は目数が2倍になる」「1年に1度、もっとも平均が低い人が表彰される」などの特別ルールが用意されている。

他にもカヤックでは、支給額はゼロなものの、毎月誰かが誰かの長所を評価し、それを給与明細に記載するという「スマイル給」のシステムを導入している。スマイル給のネーミングについては社内のイントラネットで公開し、社員全員がその「スマイル給」を閲覧できるシステムが取り入れられている。いわく「他の人のスマイル給を見て、その人の新たな面を発見することも」「仲間がここを見てくれてる。ここを認めてくれてる。0円だけど、0円以上の価値あるスマイル給」とのこと。

各種サイトやブログパーツを構築する一方、このようなサイコロ給・スマイル給を導入したり、【超能力実験サイト】をオープンするなど、多彩な顔を持つカヤック。まさに「おもしろまじめ」という言い回しがぴったり合う雰囲気がただよう会社といえよう。

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