FX参加者の心境をチェック! 為替参加者の心理を投稿・閲覧できる「心理バロメーター」

2007年07月24日 19:35

株式イメージ奇しくも相次ぐ脱税の発覚で「大儲けできる(かもしれない)」投資手法として話題にのぼり、最近では株式投資よりも名を知られるようになった外国為替証拠金取引(FX)。市場規模も拡大の一途をたどり、参加者も急速に増える傾向にあるが、関連するブログパーツにもユニークなものが次々と登場している。今回はその中でも、色々と奥深い【為替心理バロメーター(Fx4u)】を紹介しよう。

スポンサードリンク

FX(異なる二国間の通貨を売買し、為替相場の変動を利用して利ざやを稼ぐ取引のこと)が現物株式投資と違う点、そして商品先物取引と共に人気が高いのは、高レバ(高いレバレッジ)をかけられる点にある。詳しくは【6年間で口座数は58倍、市場規模は6100億円・外国為替証拠金取引(FX)に関する動向調査結果】で説明したが、要は「少ない元手で」大きく資金の運用ができること。元手の数十倍を運用して大儲けすることも(そしてもちろん大損することも)可能だ。

また特にFXでは、現物株式にありがちな「企業の気まぐれ」による突然の大変動(例えばライブドア・マネックスショック)や、数々のインサイダー(まがい)に遭遇して理不尽な損失を被る可能性がほとんどないことが利点として挙げられる。為替相場にも「大人」の存在は否定できないが、市場規模があまりにも大きすぎるため、「インチキな値動き」は株式市場と比べると非常に少ない。単純明快で値の予想は難しいが、理解と修練を積めば、ある程度の予測もできるとする専門家もいる。

また、高レバによる利益・損失の割合が大きいので、ロスカット(損切り)などのシステム上のサポートも株式取引以上に充実しているのも特徴の一つ。システムトレードの仕組みは株式取引と比べると厳密に整備されている。一瞬のミスで吹っ飛ぶ金額がそれだけ大きい証拠でもある。

今回紹介する「Fx4u」では、日本円をベースとした7通貨、すなわち米ドル・英ポンド・ニュージーランドドル・南アフリカランド・ヨーロッパユーロ・オーストラリアドル・カナダドルとの為替相場について、それぞれの最新のリアルタイムレートデーターと、毎日の投資家たちの投票による投資心理結果が表示される。投資心理は「買い」「売り」「様子見」の三択の選択肢が用意されており、投票だけなら誰でもできる(コメント投稿には登録が必要)。

前述したように為替相場では事実上「インチキ相場」の形成が不可能。できるとすれば政府の上層部やどこぞの大富豪、あるいは漫画での話ならオイルマネーから1兆ドルの融資を引き出すサラリーマンくらいだ(笑)。投資家たちの心理状況は冷静な判断材料・バロメーターとして非常に役立つに違いない。

各ブログパーツから「コメント(理由)の閲覧」をクリックするとその為替専門のページが開き、セミリアルタイムでの投票結果の推移や最新コメントを閲覧できる。時間によって刻々と移り行く投票データを見るのも、為替相場を判断する一材料になるかもしれない。

米ドルの心理バロメーターを別ウィンドウを展開して表示。
米ドルの心理バロメーターを別ウィンドウを展開して表示。

なお、他人になりすまして重複投稿して自分の思うような結果になるように投票を左右させても、このFX心理バロメーターでは意味がない。なぜなら一般投資家のレベルではその投票結果を見て為替の売買をしても、その売買が相場に影響を与える可能性はほぼゼロに等しいからだ。つまり投票結果のコントロールはまったくの無意味な行動といえるので、不正の動機付けは存在せず、結果として正しい「投資家による不特定多数の意見集約」が期待できることになる。この投票システムの流れと仕組みは、【世界投票に私も参加! Wiiで「みんなで投票チャンネル」のサービス開始】で報じたWiiの「みんなで投票チャンネル」のそれに近いものがあるといえよう。

現在見た限りでは参加者そのものがそれほど多くなく、投票数も1ケタ台のものが多く見受けられる。投票結果もぶれがかなり大きいのではないかと思われる。ただシステム的にはFX投資家の心理をついたツールであり、非常に興味深いものといえる。今後参加者が増えれば投票数も増加し、より精度が高く「使い勝手の良い」ツール・ブログパーツになることだろう。

もちろん多数決に基づいて売買しても勝てる保証はまったくない。むしろ参考意見の一つとして使うべきだ。しかしその観点から見た限りでは、大いに注目すべきものといえよう。


■関連記事:
【「FX市場は3年以内に1兆円産業に」矢野経済研究所言及】


(最終更新:2013/08/20)

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...

スポンサードリンク



 


 
(C)JGNN||このサイトについて|サイトマップ|お問い合わせ