メタボ市場は最大7.5兆円市場・矢野経済研究所がメタボリックシンドローム関連市場調査結果発表

2007年05月10日 12:30

肥満イメージ【矢野経済研究所】は5月9日、健康分野で今一番旬なキーワード「メタボリックシンドローム」に関連する市場についての調査結果を発表した(【発表リリース、PDF】)。今回発表されたのは詳細資料の概要版だが、それによると予防・診断分野だけでも1兆円超、改善や治療分野まで含めると7兆5000億円規模の市場となり、非常に大規模なものであると推定している。

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今回の市場調査は1月から3月の間に、関係各所の面接取材や文献・情報調査や整理などで行われたもの。それによるとメタボリックシンドローム関連市場は、予防分野(食品・栄養、運動)で7330億円、診断分野(健診、健康管理機器)で3265億円。合わせると1兆円を超える。すべてがメタボリックシンドロームに直結するわけではないのでそのまま全部を足すのは問題があるが、参考程度の値として改善・治療分野(糖尿病医療費、循環器系疾患医療費)は6兆4771億円となり、仮に「予防・診断・改善・治療」すべての分野の市場規模を足すと、7兆5000億円を超すことになる。

メタボリックシンドローム関連市場の概念図。
メタボリックシンドローム関連市場の概念図。

レポートによると現在トクホをはじめとした脂肪対策・便秘改善効果薬や健康食品の市場が急速に伸びており、今後はさらに健診・保険指導が義務化されるのに伴いこれらの市場の急速な拡大、さらには食生活や運動習慣などで「手軽さ」を基本にしたビジネスに注目が集まるとレポートでは分析している。

比較そのものにあまり意味はないが、【2006年のゲーム出荷総金額が過去最高の1兆6323億円、前年比20%増しに】によるとゲームのソフト・ハード両面での出荷金額(市場規模)は1.6兆円。それと比べても5倍近い大きさを示している。仮に【ゲームで肥満に立ち向かうアメリカ~アメリカシリアスゲーム関連学会レポート】でも紹介したような、ゲームで健康・肥満管理を行うフィットネス・レジャーランドが日本にも多数登場すれば、この双方の市場に大きく寄与するのは間違いなく、非常に面白いことになると思うのだが……。


■関連記事:
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(最終更新:2013/08/21)

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