サントリーの公式サイト上には関連情報は掲載されていないが元記事によると、オールライフサービス側が2006年7月から製造販売している「黒烏龍茶(ブラックウーロン茶)」と「黒濃(こくのう)烏龍茶」の商品名や包装デザインが、サントリーの「黒烏龍茶」と酷似しているという。

サントリーの「黒烏龍茶」は【「烏龍茶を飲むと肥らない」話に科学的な裏づけ】にもあるように、脂肪の吸収をおさえる働きをうたい文句としており、【メタボ市場は最大7.5兆円市場・矢野経済研究所がメタボリックシンドローム関連市場調査結果発表】などで報じているように現在ヒットセラーの一つである。

右が当初の「ブラックウーロン茶」。
左が名称変更後の「黒濃烏龍茶」。

オールライフサービスが昨年7月から発売した「黒烏龍茶(ブラックウーロン茶)」に対しサントリーは10月に警告書を提出。オールライフサービス側では12月に名前を「黒濃(こくのう)烏龍茶」と名称を変更して販売を再開していた。

オールライフサービスのサイトは現在アクセス過多ということで一時的に閉鎖されているが、キャッシュデータなどによると「サントリーなんかまだ薄い」の表記や「4箱セットはとってもお得！サントリーの黒烏龍茶24本と黒濃烏龍茶1箱がついてくる！」といった形で自社商品の「黒濃(こくのう)烏龍茶」にサントリーの「黒烏龍茶」をセット販売するなど、意識した販売スタイルを採っていた。

元記事によればオールライフサービスは「訴状を見て対応を検討するが、パッケージを変更するなどの対応を取っている」と反論している。

ただ、今回『楽天市場で「黒濃烏龍茶」を検索したところ』、今回問題となっているオールライフサービス社の製品以外にもう一社、別の会社の「黒濃烏龍茶」が存在しているのが確認できた。こちらは色の一部違いはあるものの、オールライフサービスがサントリーから警告を受ける前のパッケージに似ており、今後似たような論争が生じる可能性もある。

サントリーの「黒烏龍茶」は一部の烏龍茶にありがちな「妙な苦さ」もなく、コクの深さもあいまって当方もお気に入りの商品の一つ。安上がりなので『アマゾンでまとめ買い』をしているのだが、類似商品の存在には少々驚き。

それだけトクホ市場が活性化しているということなのだろうが、司法や行政サイドがどのような判断を下すのか、今後の成行きに注目したいところ。両者とも「黒烏龍茶」なだけに「白”黒”をはっきりつける」必要がありそうだ。

(最終更新:2013/09/02)