【更新】「ねんきん定期便」の郵送、3月26日から開始

2007年03月24日 11:00

株式イメージ[社会保険庁]は3月23日、年金の加入記録などを通知する「ねんきん定期便」の郵送を3月26日から始めると発表した([参照:読売新聞])。当初は年金の受給資格を満たすのに間に合う35歳の加入者が対象になる。原則的に誕生日を迎える月の前に送る。

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「ねんきん定期便」はこれまでは、まもなく年金を受けられるようになる58歳の人を対象に、年金加入記録や年金見込み額などの情報を伝える形で行われていた。しかし【社会保険庁、35歳と45歳で年金加入履歴通知を郵送】にもあるように、社会保険庁自身の改革と年金制度の抜本的見直しの中で、履歴を送ることで記録ミスを早期発見しやすくし、年金の信頼性を高めることを目指す目的の一つとして、他の年齢層にも送るようになった。

「ねんきん定期便」は「定期便」の言葉にもあるように、2008年度からは毎年一回、すべての加入者の誕生日に送られることになる。こちらには「将来の年金見込み額」「年金の加入期間」が記載されている。また、35歳・45歳・58歳(これまでと同じ)の節目には、過去の勤務状況など「加入履歴」を含めた詳細な通知も行う。銀行口座に例えれば、前者は「残高照会」、後者は「通帳記入による履歴チェック」というところか。

毎年一回送られてくる「ねんきん定期便」をチェックし、もし履歴が間違っていたり、加入期間におかしなところがあれば、社会保険庁などに問い合わせをすることができる。

今回前倒しで郵送が開始された35歳という年齢は、年金制度上ぎりぎりのタイムリミットであることから、最優先事項として実施されている。なぜかというと年金がもらえるかもらえないかという前提条件として、

「20歳から60歳までの40年間の間に、25年以上の加入期間(「保険料を納付した期間」と「保険料の免除された期間」)がないと年金そのものがもらえない。例えば24年間年金保険料を払っていても、年金はもらえない」※


という決まりがあるからだ。万が一35歳の段階でほとんど年金加入期間が無くとも、その時点で加入してそれからずっと入れば、かろうじて年金受給資格は得られることになる。まさに「もっとも問題となるパターン」における最後のチャンスが35歳ということだ。

また現在でも社会保険庁に問い合わせれば、自分の年金加入年数など簡易データを知ることができる。ガチガチのサラリーマンで「企業年金もあるし、公的年金など全部お任せでかまいませんっ」という人も、「ねんきん定期便」で年に一度くらいは自分の年金加入データを確認し、年金制度に想いをはせることも必要だろう。


■関連記事:
【年金記録ミス、昨年だけで3万件、試算で総計50万人以上。毎日は「爆発的に増加する可能性」と】

※実際には通常でも2年間はさかのぼってまとめ払いができるし、諸般の事情で払えない場合にはその旨を申告しておくことでまとめて10年までさかのぼれるなどの特例措置はある。


(最終更新:2013/08/22)

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