年金記録ミス、昨年だけで3万件、試算で総計50万人以上。毎日は「爆発的に増加する可能性」と

2006年11月25日 19:30

株式イメージ【Mainichi INTERACTIVE】によると年金への加入記録のミスによる訂正が2005年度だけで3万3925件に達し、今後多年度に渡り算定しなおすことで発覚するミスの数が大幅に増加をする可能性が出てきた。参照記事では「爆発的に増加する」と普段はありえない表現を用いるほどの増加が予想される。

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これは58歳以上の人に記録を通知し、間違いがないかどうかを答えてもらう制度を始めたことに伴い発覚したもの。2008年4月からは年金加入者全員に記録を通知する新制度(【社会保険庁、35歳と45歳で年金加入履歴通知を郵送】)がスタートするため、ミスが大量に発覚する可能性は窮めて高い。元記事にもあるが発覚数次第では【社会保険庁】にとって最大で最後の不祥事にすらなりかねない。

2005年度の記録ミスについては、58歳以上の通達制度導入以降416万人に通達をしたところ、36万6544人が訂正要求。本人の勘違いも多かったものの、結局3万3925件が実際に訂正された。たとえ保険料を払っていてもその支払いの記録がなければ未納となり、結果として必要額の年金は支払われていないため、加入記録の訂正で年金の給付額も変動する可能性が高い。

年金加入年数のミス、
50万人以上の可能性
……2007年以降に
「ねんきん定期便」で
明らかに

元記事の分析によれば、1997年に1人=1番号の基礎年金番号を割り振るシステムを導入した際、記録統合作業がずさんだったことが今回発覚したミスの原因と見られる。それまでの加入記録は紙に手書きされ、基礎年金番号システムに切り替わる際にコンピュータに移し変えられたが、その際に誤入力してしまったものと思われる。

上記過去参照記事にもあるように、2007年以降「ねんきん定期便」として年金加入者全員に加入記録を伝える制度が開始される。今回2005年度分だけで3万人強のミスが見つかった以上、確率論的に単純計算をしても、(3万3925÷416万)×7000万-3万3925で、50万人分以上の年金加入年数記録のミスが生じている可能性がある。

全体数からすれば1%にも満たない数ではあるが、絶対数にすれば50万人といえば政令指定都市1つ分に相当する。現金が関与する入力上のミスでそれだけ大規模なものが発生すれば、元記事において「爆発的な」という表現が使われたのもうなづける。

例えば銀行で「間違えちゃうかもしれないので百人に一人のお客様の口座が入金した額よりも少なくなるかもしれません」といわれたら、そんな銀行に預金する人はいるだろうか。1%の確率で当たるのは、某家電量販店の「百人に一人、タダ!」のキャンペーンで十分だ。普通の企業なら担当責任者は懲戒免職すら免れないだろう。

具体的には2007年以降の「ねんきん定期便」が配布されてからの話となる。普段年金にあまり興味のない人も、手元の資料を元に、ぜひ再確認をしてほしい。

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