ブログパーツでタグクラウドを導入

2007年02月12日 19:30

先に【サイトを知的に演出・便利な「タグ一覧」と「ホットなニュース」】で「最近のブログやニュースサイトに言葉の関連キーワードによる面白い記事のまとめ機能が追加された」ことをお伝えした。今記事はその後日談。読者の指摘でこの仕組みの名前が「Tag Cloud」と分かったところから始まる。

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先の記事の掲載直後、【一言掲示板】で次のような指摘が。

あ > 最近のブログシステムならtag cloudはほぼ標準だと思ってました。MTにもいくつかあるようです。たしかこちらはMTでしたよね。違ったらすいません。


この指摘を元に調べてみると、先の記事のような「仕組み」が「タグクラウド(Tag Cloud)」と呼ばれていること、当サイトで用いているブログシステムのMovableTypeなら3.3から標準装備されており、3.2でも適用が可能なことなどが判明した。【「ググる」と「教えてくん」と「連想」と】の話ではないが、名前が分からない事象を調べるのは本当に難しいものだ、と自分の無知を照れ隠しでごまかしてみる(笑)。ともあれ、このような指摘は非常にありがたい。

さて。

当サイトのMovableTypeは諸般の事情で3.17のままとなっている。これでは標準機能としてタグクラウドを導入することは不可能。そこで最近ちょっとお熱が入っている「ブログパーツ」で似たような機能を搭載してくれるものはないかと探したところ、見つかったのが【TagClick】というサービス。他のブログパーツ同様、このサービスのサーバが落ちている時には表示されないし、サービスがいつまで続くのかという不安はあるが、少なくとも現状では何の問題もなく使用できる。

使い方もさほど難しくない。

・ユーザー登録をする。
・機能を使いたいサイトのRSSを登録する。この時に「RSSによるエントリーの自動登録機能を有効にする」をチェックしておくのを忘れずに。
・ツール上のPing通知URLを該当サイトのPing通知先一覧に追加する。
・「タグ検索パネル作成」 で好きなようにカスタマイズした上でパーツ用のHTMLを出力し、自分のサイトやブログに貼り付ける。
・記事を更新するとエントリー一覧に自動的に記事が追加登録される。
・逐次必要な「タグ」をエントリー一覧から入力していく。


ざっと順番に説明するとこのような流れになる。一度所定の作業を済ませてしまえば、あとは「記事を更新した後にエントリー一覧をチェックし、タグが足りないと思ったら追加入力する」だけでよいので、手間は最小限で済むのがありがたい。

ブログなどに貼り付けるHTMLコードを出力。どのようなスタイルで表示させるかここでカスタマイズする。
ブログなどに貼り付けるHTMLコードを出力。どのようなスタイルで表示させるかここでカスタマイズする。
記事を更新して、エントリーとタグの関係の一覧を表示。不足しているタグはここで追加入力していく。候補から選んでもいいし、そのまま直接新たに入力することも。
記事を更新して、エントリーとタグの関係の一覧を表示。不足しているタグはここで追加入力していく。候補から選んでもいいし、そのまま直接新たに入力することも。


TagClickサービスの場合、

TagClickのシステムにブログのRSSを登録しておけば、新しいエントリーがそこから自動的に取得されます。TagClickのPingサーバーに通知すれば約10分以内に、Pingで通知しなくてもRSSを定期的に確認するので、ブログを書くだけで余分な手間がかかりません。

さらに、新しいエントリーの情報に既に登録済みのタグが含まれる場合はタグ付けまで自動的におこなってくれます。使えば使うほどタグ付けの手間が減っていく便利な機能です。自動で付けられたタグが気に入らなければ、ブックマークレットを利用してあとから簡単に修正できます。


と説明されているように、入力した「タグ」のキーワードは既知のものとして集積され、その後に更新された記事にそのキーワードがあれば自動的に「タグ」として登録される仕組みになっている。つまり「タグ」の自動装着機能として辞書的な部分が少しずつ賢く、豊富になっていくというわけだ。

気がついている人も多いだろうが、実は数日前からトップページの左メニュー部分で、この「タグクラウド」を導入している。しばらく運用してみたが、手間もかからず具合はなかなか。使用されている頻度の高いタグ(キーワード)は大きく表示されるので、昨今の記事における話題性の高いネタがどういうものか、ある程度把握でき、興味深い。また、よく登場するキーワードはそれだけ読み手に関心のある、あるいは関心を持って欲しいと送り手側が考えているものであるため、概念的に訴えたい内容をアピールするのにも向いている。

タグクラウドは人間の発想法にも似ている。一つの「考え事、事象」に対し、さまざまなタグという名前の「ラベル」を貼り、その「ラベル」をつき合わせて類似項目を探し、新しい発想を模索していく。考え方は検索エンジンのロジックにも、先の【「ググる」と「教えてくん」と「連想」と】でも触れた「項目分けによる連想法の考え方」にも共通するところがある。この考え方はまた機会があれば、まとめることにしよう。ともあれ、その観点から見ても興味深い機能だ。

一つ(ブログパーツ特有の「サービス停止」リスク以外の)問題点といえば、有効に利用されているかどうかということ。ポータルサイトや各新聞社のニュースサイトのように「トップページへ最初に訪れるのがほとんど」という性質のサイトであれば、そのトップページに配することでタグクラウドの利点は最大限に活かされる。ところが当サイトの場合はリンクや検索エンジン経由で来訪する人の方が多く、トップページから各記事を訪れる人はさほど多くない。例えば昨日のデータで調べると、トップページ閲覧数はページ全体の閲覧数に対して10%にも満たない。

これは元々サイト自身がそのようなコンセプトの元に作られている(&参考・目標にしたサイトがこのような構成をしていた)からなのだが、正直どうかな、と考えてはいる。利点もあれば弱点もあり、思案のしどころだ。

記事構造上できないというわけではなく、例えばゲーム情報特化サイト【Garbagegames.com】ではトップページを新聞社サイトに近いコンセプトで構築している。こちらの場合、トップページの閲覧数は全体の6割を占めている(アクセス数そのものがGarbagenews.comと比べると少ないせいもあるが)。

まずはタグクラウドをどうにかしてGarbagegames.comにも導入し、時間が出来たらGarbagenews.comのトップページのデザインも再考せねばならないかなと考える今日この頃だ。

ともあれ、MovableTypeの3.2以前を使っている、機能として実装していないシステムを使っている人で、「タグクラウドを使ってみたい」という希望があれば、このTagClickを使ってみるのもよいだろう。

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