すき家のゼンショー(7550)、「命に関わる問題」としてアメリカ産牛肉を使用しないと宣言

2006年09月15日 08:00

すき家牛丼イメージ牛丼店すき家を経営する牛丼チェーン最大手ゼンショー(7550)は9月14日、先に輸入が再開されたアメリカ産牛肉の安全性について、「特定危険部位の除去は不完全であり安全とは言い切れない」という見解を発表した(【発表リリース】)。いわく、 「消費者の命に関わる問題だから、今は使わない」とのこと。

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ゼンショーではこれまでもアメリカ産牛肉のアメリカ側の加工状態が不完全であり、現状においては輸入牛肉は安全性を確保できない、だからすき家では使用しないという発言を繰り返していた。今回は危険性の具体的理由として「(牛の背中を切り裂く)背割りを行った際に骨や脊髄(せきずい)の粉じんが飛散するのは周知の事実」とした上で、「特定危険部位の脊髄を飛散させてから吸引しても効果が小さい」と解説している。

さらに感染源とされている肉骨粉についても「依然として豚や鶏に飼料として与えられ続けている」とし、これらのえさが間違って牛に与えられる可能性も否定できないと指摘している。

ゼンショーでは今回の動きを受けて、本日9月15日10時に、【食品安全追求室(FSPU:Food Safety Pursuing Unit)】】のサイトをオープンする。これは消費者から食に関わるプロの方々にまで役立つ最新の情報を提供し続け、食の安全に関するポータルサイトを目指すというコンセプトのもとに運営されるもの。

このFSPUの開設についてゼンショーではその理由を、

これはゼンショーグループが独自に食の安全基準を追求していくための新たな取り組みです。言葉だけで「食の安全」を唱えるのではなく、企業が主体的に「食の安全と安心」を実現していく、そして高い安全基準を世界に広めていく、そのために立ち上げた専門の部署です。

食のプロとして、お客様に安全な食をご提供するのはもちろん、食の安全に関する問題を追求し、最新の情報をお伝えしていくのも私たちの大事な責務だと考えています。


と説明している。今後ゼンショーではこのサイト「食品安全追求室」を通じて、食の安全に役立つ情報を逐次提供していく予定。

アメリカ産牛肉の安全性をどう受け止めるかは、個人それぞれの判断の問題。その判断の結果として「アメリカ産牛肉は食べない」という選択肢があっても悪くない。その選択肢に身をゆだねた場合に選ばれうる対象として、ゼンショーのような会社があるのは歓迎すべきことだろう。

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