「飽食の時代」はどこに? 栄養失調児に校長が見かねてこっそり牛乳を飲ます

2006年05月23日 07:45

家族で朝食イメージ「面倒だから」「食事代が無いから」と朝食を食べさせない保護者が少なからず存在することで生じる「朝食欠食問題」はこれまでにも何度か報じてきたが、【Mainichi INTERACTIVE】によると、栄養失調が疑われる児童に校長がこっそり牛乳を飲ませている小学校があるという。校長先生曰く「家庭のしつけまで学校が引き受けるのはどうかと思うが、(劣悪な食事の)限度を超えている」とのこと。

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【「朝ご飯はきちんと食べましょう」小学生の朝食抜きをゼロにしよう、内閣府が食育基本計画案設定】にもあるように、食育基本法の施行で、国レベルで「朝食を採らない児童を無くそう」(具体的には2010年までに朝食を採らない小学生をゼロにする)という動きは見られるが、現実は厳しいものがあり、教育現場では悲鳴があがっているという。

記事では東京都内の公立小学校の話を挙げ、販売用のおにぎりや菓子パン、賞味期限切れの食品しか与えられず、栄養失調の傾向が見られていたコンビニ経営を両親に持つ子どもに、校長が栄養補充のため、給食の牛乳を他の児童に知られないよう(「えこひいき」と思われないように、というよりは当人の気持ちをおもんばかってのことだろう)校長室で毎日飲ませたという。

校長は両親を呼んで「今は成長期で、脳がつくられる大事な時期。きちんとした食生活をさせないと困る」とさとしたところ、父母は互いに責任をなすり合いけんかをはじめたとのこと。

同校では数年前に「一日の食事がおにぎり一つ」という児童がいたり、現在でも上記の子どもとは別の子ども、計2人に牛乳を飲ませているとのこと。

自我・自己顕示欲があまりにも強まる、つまり「我が」「儘(まま)」になると、自分のことばかりを考えるあまり、生物として欠かせない本能であるはずの母性愛が薄まるという話がある。親が子どもに朝食を作らず・採らせず、それを重大なことだと認識しないのは、やはり母性愛の欠如があるからなのだろうか。

あるいは「親が子どもを思う気持ち」という狭い枠に限らず、「他人を思い図る」という「思いやり」そのものが欠けてきている風潮があるのかもしれない。だとすれば「朝食欠食」は単に一つの傾向に過ぎないのだろう。

(「種族」としての人間の変化やレミングスの話など想像は尽きないが、当方は専門家でもなければこの記事の主旨とは外れるところがあるので以下略)。


■関連記事:
【朝食抜き傾向、子供だけにあらず 20代男性は「欠食」状態】
【「朝食補完計画」岡山の小中学校で開始】


(最終更新:2013/08/28)

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