配当増額で文字の大きさもアップ! リソー教育が220%増配発表

2009年01月14日 08:00

株式イメージ個別指導塾TOMASなどを運営する【リソー教育(4714)】は1月13日、2009年2月期の第3四半期決算短信を発表した。それによると、売上高は121億6300万円、四半期(当期)純利益は7億円となり、それぞれ前年同期比で+8.7%・+70.3%を達成した。同時に期末配当予想をこれまでの25円から、30円増額した55円にこととなった(【平成21年2月期配当予想の修正に関するお知らせ、PDF】)。このような世情で大幅増配そのものも珍しいが、それ以上に同社の喜びぶりが手に取るように分かる開示情報としての方が珍しいので、ここに紹介することにする。

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リリースの説明によればメイン事業の「TOMAS(トーマス)」だけでなく子会社各社の事業も大幅に向上し、グループ全体の業績アップに貢献。結果として大きく売上・利益をかさ上げすることになった。

リソー教育における前年同期との比較グラフ
リソー教育における前年同期との比較グラフ

結果として前年同期比で連結売上高+8.7%、連結経常利益で+26.0%、連結四半期純利益で70.3%もの伸びを見せることとなった。これに伴い、これから支払われる予定の期末配当(中間配当はすでに確定済みで20円)を、4月10日に発表した25円から30円増配し、55円・結果として年間配当が45円から75円に増配することになった(ちなみに昨年度は四半期毎に配当が実施され、計年間120円。それと比べればまだ低水準となる)。

「珍しい」のはその表記方法。確かに増配は株主にも企業にも嬉しい話だが、太文字表記はまだしも、文字の大きさを拡大してまで表記している。それが「配当予想修正」のリリースだけならともかく、【通常の四半期決算短信(PDF)】においても、だ。

「平成21年2月期 第3四半期財務・業績の概況」における配当の解説部分
「平成21年2月期 第3四半期財務・業績の概況」における配当の解説部分

これまで「利益」表記を「損失」に切り替えて「数字の上では」プラスを維持するなどの姑息巧みな表記をする企業はいくつか見受けられたが、ここまで素直に「嬉しい~」という感情が伝わってくる短信は見たことが無い。

同社では教育方針において「高い学力と豊かな個性」をモットーにしている。これもまた「豊かな個性」を自ら実践している結果なのかもしれない。また、「減配したから文字表記を小さくした」のならともかく、このような表記ならむしろ歓迎すべきといえるだろう。


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