公式サイトにおける告知。アニメ版「涼宮ハルヒの憂鬱」とほぼ変わらないスタッフが携わっていることが分かる

一部は【年の瀬恒例第三回 2008年の年間注目記事とキーワードランキング発表】でも触れているが、両動画作品はいまだに正式発表の無い本作『涼宮ハルヒの憂鬱』の最新刊『驚愕』やアニメシリーズの第二期の「代替作」のようなものとして発表されている(ただし「代替作」云々について公式な発表は一切無い)。

「涼宮ハルヒちゃんの憂鬱」は題名通り『涼宮ハルヒの憂鬱』のスピンアウト的な漫画。状況設定はほぼ同じで原作の流れを踏襲しているものの、主人公の涼宮ハルヒの憂鬱の間の抜け方が底抜けになっているのをはじめ、ギャグ漫画度満点な作品に仕上がっている。一方「にょろーんちゅるやさん」は登場人物の一人「鶴屋さん」をデフォルメした「ちゅるやさん」が大活躍(!?)する【えれっと氏】のシュールな同人漫画。

今回テレビや映画で登場せず、まず最初にYouTubeで公開されるわけだが、話題を呼んだアニメ作品のスピンアウト作品がアニメ化するのが珍しければ、それをモチーフにした同人漫画が「公式の手により」アニメ化するのも珍しい話。それがさらに動画共有サイトに公式サイトからアップロードされるのは、きわめて稀有なもの。

キャスティングや製作スタッフを見る限り、声優陣はアニメ版『涼宮ハルヒの憂鬱』の方々がそのまま使われているようだし、スタッフもしかり。テーマ曲も『涼宮ハルヒちゃんの憂鬱OPテーマ：「　いままでのあらすじ　」』という表記が見られるところから、新たにかきおこされたものが用いられると思われる。

色々な面でインターネット、そして動画共有サイトとは縁が深い『涼宮ハルヒの憂鬱』。その姉妹分ともいえる「涼宮ハルヒちゃんの憂鬱」「にょろーんちゅるやさん」の動画サイト上での新規展開。視聴者の人気、ビジネスモデルとしての成否、そして原作や元アニメの進行にどのような影響を与えるのか。色々な意味で興味深い話ではある。

(最終更新:2013/09/05)