「価格を下げて!!」消費者の切実な想い、ガソリンや灯油、粉モノに届け

2008年12月31日 12:00

物価イメージ情報サイト「ブロッチ」などを展開するアイシェアは12月30日、ガソリン価格の下落などに関する意識調査結果を発表した。それによると、内閣府調査で値上げが確認された品目の中でもっとも値下げして欲しいと思う商品としては、「ガソリン」が最多の同意票を得ていたことが分かった。「ガソリンの一滴は血の一滴」ではないが、価格がダイレクトにおサイフの中身に反映されるガソリンなどの石油精製燃料には、値下げニーズが多いようだ(【発表リリース】)。

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今調査は12月4日から8日の間、無料メール転送サービスCLUB BBQの登録会員に対して行われたもので、有効回答数は456人。男女比は58.8対41.2で、年齢階層比は20代11.4%、30代48.7%、40代29.8%、その他10.1%。

今夏の天井相場をターニングポイントとして、各種資源価格が急落を続けている。これは【主要資源商品価格の下げ具合をグラフ化してみる】などでも解説しているように、資源価格の吊り上げの主犯人である投機マネーが、潮が引くかのごとく商品先物市場から撤収したため。元々人口増加や新興国の経済発展で需要が拡大する傾向も見受けられたが、こちらも世界全体的な景気後退で直近で沈静化してしまった。

今調査では10月の時点で内閣府が値上げ認定したとされる品目をリストアップし、「もっとも値下げして欲しい商品」について尋ねている。元データには性別・年齢階層区分によるデータも掲載されているが、一つ一つの項目への票数が少なくぶれが大きくなるので、ここでは全体における集計結果のみをグラフ化して状況を見ることにする。

内閣府の調査により値上げが確認された品目で、あなたが最も値下げして欲しいと思う商品は
内閣府の調査により値上げが確認された品目で、あなたが最も値下げして欲しいと思う商品は

直前の記事で取り上げた「ガソリン」、そして「灯油」と石油精製商品が続く。これらは各種燃料に用いられるため、その価格が上昇することは日々の費用がかさ上げされることに他ならない。家計に大きな痛手を与え、「値が下がって欲しい」という切実な想いが寄せられるのもムリはあるまい。

粉モノイメージ石油精製商品に続く商品は、「小麦粉」「即席めん」「食パン」「ビール」。これらは皆「粉モノ」を原材料にしたものだ(「小麦粉」は粉そのものだが)。小麦価格の高騰が直接「小麦粉」だけでなく、二次的・三次的に消費者の家計を直撃している様子があらためて確認できる。

先のリンク先の記事にもあるように、現在小麦粉など粉モノ系の原材料価格は急落中で、ほぼ直近の「暴騰市場」以前の価格に戻りつつある。しかし店頭に出回る商品価格の値下げはあまり耳にしない(むしろ「円高」を理由にしたセールスばかりが目立つ。しかしこちらは「セールス」なので一過性のものに過ぎない)。これでは消費者側の生活防衛は続かざるを得ず、消費マインドの回復も難しい。

もっとも、「モノを大事に使う」「節約をする」ことは価格の高低に関わらず大切なことにも違いない。各種商品価格の値上げで、それらの習慣が身につくようになれば、数少ない「物価上昇のメリット」といえるのだろう。

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