「この試供品イイね」で本製品購入経験の女性は8割、過半数は継続購入も

2008年10月21日 06:30

試供品イメージ女性、特に主婦層のマーケティングを行うハー・ストーリィは10月17日、女性の商品選びと試供品に関する調査結果を発表した。それによると女性において、試供品を使ってみて「良い」と感じた商品については、8割近くが実際に購入する経験を持っていることが明らかになった。また、そのようにして購入した商品は長く継続して購入する傾向があることや、高齢層ほどその傾向が強いというデータも導き出されている(【発表ページ】)。

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今調査は全国の女性に対して6月9日に行われたもので、有効回答数は502人。未婚対既婚は85.5対10.4(他に非公開が4.2)、年齢階層比は30代が47.0%、40代が34.9%など。

最近では【「みんな大好きサンプル品♪」試供品をもらう人は84.7%】にもあるように、試供品の提供・マッチングそのものをビジネスとする会社が登場するほど、試供品のニーズが高まっている。出来るだけ「アタリ」の商品を手に入れたいとする消費者(特に女性陣)と、一人でも多くの現場・消費者の声を聞き入れて商品に反映させたいとする企業のニーズがマッチした結果といえる。また企業にしてみれば、「試供品を通じて自社商品のよさを知ってもらい、出来れば定期購読者になってもらいたい」という思惑もある。試供品を宣伝目的にも利用しているわけである。

今回の調査の項目で最初に取り上げられたのは「試供品を使ってみたら良いものだったので、後日その商品(製品)を購入したという経験があるか否か」。試供品が実際に販促に結びついたかどうか、ということだが、実に8割近くが「ある」と答えている。

 あなたは試供品を使ってみてよかったので、後日その商品を「買った」という経験がありますか
あなたは試供品を使ってみてよかったので、後日その商品を「買った」という経験がありますか

年齢階層別に見ると、全般的に年齢が上がるほど「買った」傾向が高まることが分かる。高齢者ほど(良い商品ならば)試供品の効果が高いというわけだ。

さらに「試供品をきっかけに購入した商品」について、一度きりではなく、何度と無く継続して購入するようになったかどうかについて尋ねたところ、全体のうち55.8%・試供品をきっかけに商品を買った人の中では70.4%の人が「継続購入する傾向が強い」と答えている。

試供品をきっかけに買うことになった商品は、長く継続して購入するようになることが多いですか(回答母数全体に占める割合。「回答対象外」は試供品をきっかけに商品を買う事はないという人)。
試供品をきっかけに買うことになった商品は、長く継続して購入するようになることが多いですか(回答母数全体に占める割合。「回答対象外」は試供品をきっかけに商品を買う事はないという人)。

試供品を元に商品を買った人の間では、「継続して買うことが多い」割合は年齢による差異があまり見られない。しかし元々「試供品を元に商品を購入する経験がある」人の割合が高齢層ほど高いため、全体に占める割合としては「高齢層ほど試供品を元に長期間継続してその商品を購入する割合が高い」ということになる。


あくまでも概算ではあるが、女性陣全体では55.8%、20代では51.2%、50代では実に64.1%の人が「試供品をきっかけに商品を購入し、しかも長期間継続して購入することが多い」ということになる。完全にデジタル化・低コストによる物量作戦が可能な「口コミ」(バイラルマーケティング)と違い、何らかの形で実物を介さねばならない試供品のやりとりはそれなりにハードルも高いが、効果も非常に高いことが分かる。

青汁試供品イメージこれはひとえに、自分自身の体験を通じてその商品の良し悪しを判断できたからであり、確証度において口コミをも上回る精度を得たからに他ならない。それほどまでに試供品は(使い方次第では)圧倒的なパワーを持ちうるといえよう。

ちなみに別項目での調査結果として、試供品の提供そのものを嫌う人はわずかに1.0%。嬉しいという人は90.6%に及ぶ(どちらでもないが8.4%)。また、その利用傾向も高めとなっている。ほとんどの人が好んで受け取り、しかも企業にとっても宣伝となり、「よいお客様」を生み出す可能性を秘めている試供品。単なる告知アイテム以上の力を秘めていることは間違いなさそうだ。


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(最終更新:2013/08/02)

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