主婦の物価高騰対抗策、トップはスーパーの特売品狙い

2008年09月13日 12:00

安売りイメージgooリサーチは9月12日、読売新聞社との共同企画調査における物価に関するアンケート結果を発表した。それによると、物価上昇を受けて以前よりよく買うようになった商品や利用が増えたサービスのトップには「スーパーの特売品」が挙げられていることが明らかになった。物価上昇という切実な状況の中で、消費者は確実に「進化」を遂げているようにも見受けられる(【発表ページ】)。

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今調査は8月中旬、同居家族のいる主婦に対して行われ、有効回答数は1095人。年齢階層区分など詳細は未公開。

今調査では「物価上昇で買わなくなったもの・使わなくなったサービス」を最初に尋ねている。こちらでは「ガソリン」がトップに立ち、ついで「バターなどの乳製品」「外食」と続いている。主婦に対するアンケート結果ではあるが、同様の調査【主婦が感じる「高いもの」、ガソリン追い抜きトップなのは……】と比べると上位陣の顔ぶれそのものはほぼ同じだが、順位には多少の差異が見られる。調査機関や時期の違いなどから来るものだろう。

さて本題は「物価高で買うようになった商品、利用が増えたサービス」(複数回答)。あまり他の調査では聞かれない項目だが、この項目に対する回答のトップについたのは、「スーパーの特売品」だった。

物価高を受けて以前より買うようになった商品、利用が増えたサービス(複数回答)
物価高を受けて以前より買うようになった商品、利用が増えたサービス(複数回答)
・物価高で約2/3が
「買い物・サービス傾向に変化」
・そのうち3人に2人が
「スーパー特売品」、
 半数弱は「プライベートブランド商品」の
 利用を活性化

65%の人が物価高を受けて何らかの消費行動の変化を起こしていることになり、そのうちの2/3は「スーパーの特売品」、半分近くが「プライベートブランド(グループ店舗独自の商標で販売される、グループ店舗の専用商品。反意語は「ナショナルブランド」)商品」の利用割合を増加させている計算になる。

毎月【各種産業月次報告】で伝えている、チェーンストア(スーパー・デパート)の現場状況によれば、スーパーを利用する主婦層の多くが特売品を目当てにしたり、まとめ買いで少しでも安いものを求める姿が報告されている。実際各部門の売上でも、それを裏付ける結果が出ている(【「買う量、数を減らす」主婦たちの賢い節約意識が市場を左右する!?】)。

また、ナショナルブランドを避け、お値打ちのプライベートブランドを選ぶ傾向が強まっているのは、別機関の調査【6割が「値上げしたら違うブランドの安い商品を買う」・日本の主婦にも広まりつつある「トレードダウン」】でも確認されている。家計防衛のために主婦が行っている最大の方策は、スーパーの特売やプライベートブランドの活用などによる、コストダウンと見て間違いないだろう。

「安いものを選ぶ」中でも
安全・安心への意識は
高いまま

一方、グラフ上に水色で表記されているように、国産品と比べて値段が安い場合が多い「海外産の肉」「海外産の野菜」は該当得票数がさほど多くない。【国産食品なら割高でも良い額は●●%・高まる国産への期待】にもあるように、「単に安ければよい」というわけではなく、食の安全や安心に対する意識は高いまま維持されているようだ。


(最終更新:2013/08/03)

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