【更新】「申込みをしたい」人の一部が「申し込まない」に流れてる? 一か月経過後のタスポ申込み状況

2008年08月29日 08:00

たばこイメージC-NEWSは8月27日、タスポの全国導入から一か月を経過した時点における、タスポ所有率の変化などに関する調査結果の一部を発表した。それによると完全導入前から一か月の間に、保有者は増えたものの非保有状態で「申し込む予定は無い」人も大きく増加していることが明らかになった。完全導入されたことで自分の生活圏における必要性が分かり、その上でタスポが必要か否かが確認できたためだと思われる([発表ページ])。

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当調査は8月1日から3日の間、インターネット経由で行われたもので、有効回答数は1000人。男女比・年齢階層比(20~59歳の10歳区分)は均等割り当て。

C-NEWSによる類似設問は一か月前に行われており、そのときの分析は【「自販機以外で買うから要らない」先行導入地域の4割がタスポを持たない理由】になる。これと比較した場合もあわせ、今回の調査時点におけるタスポ(たばこの自動販売機で本来購入してはいけない未成年者が買えないように、成人であることを証明するための「自販機利用のための成人識別ICカード」)の申込み状況を調べた結果が次のグラフ。

タスポの申込み状況
タスポの申込み状況(追加数字は一か月前の調査からの変移)

前回調査とまったく同じ人が回答したわけでなく単純比較はできないが、母数が1000と比較的大きめなのである程度現状の全体を反映しているとした上で。一か月が経過し、全地域でタスポが導入されたこともあり、「申込み済みで手元にある」人が9ポイント増えている。一方「今後申し込みをしたい」「すでに申込み済み、未到着」の人が減り、かなりの人がタスポ保有派に流れている。

しかしよく見ると「申込みをしたい」人と「到着待ち」の人の合計が「タスポ保有」の変化と一致しない。小数点以下は省略されているので誤差という部分もあるが、「今後の予定は分からない」人の割合に変化がないことを考えると、「今後申し込みをしたい」人の少なからずの人が「(やっぱり)申し込むのは止めた」に移行したものと容易に想像できる。

これは冒頭でも触れたが、実際に自分の周辺でタスポが導入されたものの、「タスポが無くともコンビニなどで買えるし、あまり困らないな」と確認できた人たちが、当初は申し込む予定だったが申込み意向をキャンセルしたからだと思われる。


最近はタスポの代わりに顔認証型のたばこ自動販売機もあちこちで見かけるようになった。タスポにしても顔認証型にしても、「買う際のチェック」に過ぎないのだが、後者はそれ自身をセールスポイントに掲げていてるところが多い。売り手もそれだけ「タスポは高いハードルだ」と認識しているのだろう。

タスポの普及、利用率やそれに伴うたばこの利用性向は今しばらく様子を見る必要があるだろう。当初の目的「未成年へのたばこ販売を厳しく取り締まる」効果はある程度得られたようだが、それ以上に大きな動きとなった「利用性向」において、最終的にどこまで「動き」が生じるのか。興味深い話ではある。


(最終更新:2013/08/03)

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