ガソリン高がまねく「自宅でゆっくり」な今年の夏休み

2008年08月13日 08:00

夏休みイメージ明治安田生命保険相互会社は8月6日、夏と夏休みに関する調査結果を発表した。それによると今年の夏休みは「自宅でゆっくり過ごす」と答えた人は4人に3人の割合となり、去年の6割から大幅に増加したことが明らかになった。その理由も「趣味を楽しむため」に続き「出費がかさむため」の回答が多く、ガソリン高などが少なからず影響しているものと思われる(発表リリース、PDF)。

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今調査は7月11日から14日の間、20歳から59歳の男女を対象にインターネット経由で行われたもので、有効回答数は1219人。男女比はほぼ1対1、年齢階層比は20・30・40・50代でほぼ均等割り当て。

「帰省の交通費」や「お土産代」「夏祭り」についてなど、今調査ではさまざまな「夏休み」に関する事柄を問い合わせている。今回はこのうち、夏休みの過ごし方そのものと自宅でゆっくりと過ごす人の理由についてスポットライトを充ててみる。

まずは夏休みそのものの過ごし方を複数回答で。去年の実績と比べて見ると、いずれも割合か少々増えているものの、特に「自宅でゆっくり」の割合が増加していることが分かる。前年度比で10ポイント以上の増加。

去年と今年の夏休みの過ごし方
去年と今年の夏休みの過ごし方

複数回答式ということから、例えば「国内旅行の予定もあるが、それ以外は自宅でゆっくり」「帰省もするが海にも行く」という人もいるだろう。それでも「自宅でゆっくり」という人が4人に3人とは相当な割合と言わざるを得ない。

さらに「自宅でゆっくり」のみを選択した人に、その理由についてこちらも複数回答で尋ねたところ、「自分の趣味や時間を楽しみたい」という人がトップで過半数を占めた。

「自宅でゆっくり」を回答した理由
「自宅でゆっくり」を回答した理由

昨年と比べると「疲れを取りたい」「外出すると混雑しているので」が大幅に減り、「自分の趣味~」以外には「出費がかさむので」が大きく伸びを示しているのが分かる。最終的な順位としては2番目だが、伸び率・上昇ポイント共に「出費がかさむので」がもっとも大きな値を示しており、ガソリン高などが大きく作用していることがうかがえる。

これを裏付けるのが次の設問。ズバリ「ガソリン高騰が夏休みのプランに影響したか」という問いには「影響した」が過半数を占めている。

ガソリン高騰が夏休みのプランに影響したか
ガソリン高騰が夏休みのプランに影響したか
「影響した」人は、具体的にどのように影響したか
「影響した」人は、具体的にどのように影響したか

具体的には予定そのものを取りやめた人が全体の3割近くにのぼり、他にお土産を減らしたり交通手段を変えるなど、さまざまな方法で経費削減をしているのが分かる。


似たような傾向は先に【今夏休みの国内旅行者は8.7ポイント減・自動車から飛行機、新幹線への動き】で挙げたように、国内旅行に限った交通機関の選択という点でも現れている。また、日本以上に自動車社会化が進んでいるアメリカでも、【若者達の夏のドライブ激減中・原因はやはりガソリン高】【ガソリン高がもたらすアメリカの消費性向の変移と】などの記事に代表されるように、自動車の利用を減らす動きが生活様式全体にわたって見受けられる。

少なくとも今年の夏休みは、帰省ラッシュ・Uターンラッシュの時期において、自動車の交通渋滞は多少なりとも緩和されるかもしれない。その分公共交通機関の混雑は例年以上になるだろうが……。

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