ニュースチェックは「テレビ」がダントツ、20代は3割がケータイも活用

2008年08月26日 06:30

ニュースイメージWebマーケティングガイドが8月18日に発表した調査結果によると、「ニュース」全般を見る際に使うメディアとしてはテレビが圧倒的に多数を占めているものの、特に若年~中堅層においてパソコン(PC)を使ったインターネット経由によるものも大きな値を示していることが明らかになった。また、年を経るにつれて新聞の利用割合が高まることや、若年層は携帯電話を使ってニュースを取得する割合が多いことなど、年齢によって「ニュースを見る」メディアに違いが見られる傾向も見受けられた(【発表リリース】)。

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今調査は7月1日から3日までの間、インターネット経由で20歳から59歳までの男女に対して行われたもので、有効回答数は500人。男女比は1対1で、年齢階層比は20・30・40・50代でほぼ均等割り当て。なおインターネット経由で行われた調査なので、非ネットメディアに対しては「多少」不利な数字が出ることをあらかじめ認識しておく必要がある。

単純に「ニュース」という枠組みを設定し、ニュースを見る際にどのようなメディアを用いるか複数回答で尋ねたところ、全体ではテレビが圧倒的な多数を占め、93.6%に達していた。

ニュースを見る際にどのようなメディアを使うか(複数回答)
ニュースを見る際にどのようなメディアを使うか(複数回答)

テレビに迫る勢いで利用度が高いのはパソコンを利用したインターネット。これが83.6%という高数値をはじき出している。元々今調査がインターネット経由で行われたことから、「答えている人は少なくともインターネットを使える環境にある」わけで、世間一般全体と比べればその時点で「選別」が行われていることになる。ある程度高い数字が出るのは当然のこと。それを差し置いても(かつ、インターネットの普及率が現状ではきわめて高いこともあわせて考えると)、8割以上の人がインターネットを用いたニュースを取得しているのは、相当高い値といえよう。

この回答を年齢階層別に分けて図式化すると、年齢毎のメディアに対する見方の違いがはっきりと見えてくる。

ニュースを見る際にどのようなメディアを使うか(複数回答、年齢階層別)
ニュースを見る際にどのようなメディアを使うか(複数回答、年齢階層別)

テレビがどの年齢層からも圧倒的な利用率を得ているのは一目瞭然だが、その他の傾向として

・若年層ほど携帯電話利用率が高い。特に20代は3割近くと、雑誌以上の値を示している。
・年を経るほど新聞の利用率が高まり、50代になるとインターネット(パソコン)の利用率を追い抜く
・インターネット(パソコン)の利用率は40代までは押しなべて高いが、50代になると急降下の傾向を見せる


などの傾向を確認することができる。

元資料でも指摘しているように、単純な年齢階層別による区分だけでなく、ライフスタイルや性別、職種などでも大きな変化が推定されるが、大まかな「年毎の傾向」としてはほぼこの通りだろう。


携帯電話の利用頻度が若年層ほど高いのはこれまでに多数の調査機関によって調べられたことであるし、「新聞は高齢層ほど利用される」「テレビはどの年齢からも幅広く高い利用率を誇る」は【動画投稿サイトVSテレビ! 主要メディアの立ち位置変化を年齢順で見てみる】などで明らかにされており、今回の調査もその傾向を裏付けたものといえよう。

このように幅広い年齢層から利用されているテレビだが、2011年の地デジへの完全移行で視聴者数の減少が容易に想像される。テレビを見なくなった「元」視聴者は、携帯電話やパソコンのインターネットに「ニュース」を求める場を代えるだろう。「テレビがほぼ全員、インターネットが約8割、新聞が6割強」という勢力図が、今後どのように変化していくのか。テレビそのもののニーズや広告展開の状況とあわせ、注意深く見守っていきたいところだ。

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