【更新】サンマ漁船の照明用燃料費を1/7以下に削減する省エネ集魚灯「ユウビーム エコ」発売

2008年08月14日 08:00

さんま漁イメージ【ウシオ電機(6925)】の子会社ウシオライティングは8月13日、サンマ漁船の照明用燃料費を従来の1/7~1/10に削減する、新しいメタルハライド集魚灯「U-BEAM.eco(ユウビーム エコ)」を8月11日から発売していることを発表した。希望販売価格約45万円(工事費別)([発表リリース])。

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U-BEAM.eco(ユウビーム エコ)
U-BEAM.eco(ユウビーム エコ)

サンマ漁には集魚灯が用いられるが、今回発売される「U-BEAM.eco(ユウビーム エコ)」は、従来の白熱灯に対して発光効率の高いメタルハライドランプ※を搭載したもの。反射鏡に独自の高効率反射ミラーを採用し、光の指向性を高めたことにより、竿あたりのランプ灯数を大幅に減らしながら白熱灯以上の光海中浸透力と明るさを確保できる。照明用燃料費を自社商品比で1/7~1/10までに削減できるとのこと(同社の試算では白熱灯で年間547万円、U-BEAM.ecoでは68万円で済む)。

※メタルハライドランプ……水銀とハロゲン化金属(メタルハライド)の混合蒸気中のアーク放電による発光を利用したランプ。水銀灯の一種ともいえる。明るくて省電力で長寿命というメリットがある。

普通のメタルハライドランプは消灯してから再点灯するために時間を要するが、ランプを点滅させる必要があるサンマ漁ではこの仕様では使いにくい。そのため従来は消灯・点灯を繰り返すのではなく常時点灯させておき、光が要らない時はモーター付のシャッタ機構でさえぎっていた(要はカバーをかけて光を隠していた)。もちろん点けている間の電気は無駄になる。

しかし「U-BEAM.eco(ユウビーム エコ)」では再点灯後に実用可能な明るさに復帰するまでの時間をほぼ瞬時にまで縮めることに成功。必要な時に必要な灯数を点灯させ、漁をすることができるため、燃料費削減に貢献することになった。さらにシャッタ機構そのものが不要になるため、軽量化(による燃料費削減)や機構部分の省略化による故障率の低下も期待できる。

同社では「U-BEAM.eco(ユウビーム エコ)」を水産庁の【燃油高騰水産業緊急対策】に対応するものとし、今年度は日本国内を中心に展開、来年度以降は台湾や韓国にも販売を広げる予定とのこと。

漁業中の移動用燃料や照明用燃料が高騰し、採算割れとなる状況下を訴えるため、イカ釣り業者がストライキを起こす騒動が先日発生している(【原油価格高騰でイカ釣り業者が2日ストライキ】)。漁船上の集魚灯という点ではサンマ漁と似たようなものなので(素人考えだが)、イカ釣り業向けのバージョンも開発してほしいものだ。

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