原油価格高騰でイカ釣り業者が2日ストライキ

2008年06月11日 08:00

イカ釣り漁イメージ長崎新聞は6月10日、沿岸で小型の船を用いてするめイカ釣り漁を営む漁業者で構成される全国いか釣漁業協議会が6月9日、今月18日と19日の2日間に渡り、イカ釣り漁の全国一斉休漁を実施することを伝えた。燃料代高騰で採算割れが続いており、全国一斉の行動で現状の厳しさを世間に訴えるとのこと。全国いか釣漁業協議会そのもののウェブサイトが無いなど、協議会そのものの発表リリースはインターネット上で見つけることはできない。

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イカ釣り漁のようす
イカ釣り漁のようす
(【フィッシュワールド】から)

イカ釣り漁は集魚灯を使ってイカを呼び集めるため、発電機を一晩中稼動させなければならない。船の移動用とは別に、明かりのための燃料も必要なため、燃料費の高騰による負担増は他の漁業より大きい。主用燃料のA重油価格は2008年6月の推計では104円/リットルで2003年の2.6倍程度にまで跳ね上がっており、経営を圧迫している。

同協議会全体の水揚げ量は昨年の時点でするめいか6万8000トン。国内シェアの約3割に相当する。品不足による価格高騰も懸念されるが、休漁そのものは2日に限定されるため、大きな影響はないとのこと。

元記事などによれば、2001年には資源管理などを理由に一斉休漁を実施したことがあるものの、燃料高騰を原因とするものは初めて。期間中、単に休むのではなく水産庁や国会議員に対して燃油高騰対策を求める要請行動も実施する方針。

燃料高騰を理由とする漁業関係者によるストライキ・デモはヨーロッパなどでも起きている。漁師が置かれている苦境は世界共通のようだ。今回の休業(事実上のストライキ)は2日間と短期間なために供給にはさほど影響は出ないとのことだが、状況次第では同様の行動が再度実施される可能性もある。各方面で「適切な」対処が求められることだろう。


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