虎やライオンのぬいぐるみが重宝される町

2008年07月29日 06:30

大きな虎のぬいぐるみイメージ環境の変化と共に山間部での果物や木の実の生り具合も変わり、これまで山の中で暮らしてきた動物たちが山から降り、畑の農作物を荒らすようになったという話を時々ニュースで耳にする。報道されるのはごく一部で、当事者の農家の人にとっては日常茶飯事的なお話であり、切実な問題でもある。加害者こと「野生鳥獣類」の中でも問題視されているのが「サル」の存在。なまじ知恵モノなだけに、ちょっとしたワナでもすぐに無効力化されてしまう。そのサルによる「猿害」を防ぐためのアイテムとして、今注目されているのが「大きな虎のぬいぐるみ」だというのだ。

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これは【HK-DMZ PLUS.COM】さん経由で知った【air BE-PAL「畑の猿対策に効果抜群!? 虎のぬいぐるみ」】で語られていたもの。同サイトの管理人が住む三重県熊野市波田須町には、人口よりはるかに多い猿が存在し、色々な作物を荒らして困っているのだという。そこで猿対策に用いられたものが、「大きな虎のぬいぐるみ」。

アドベンチャーワールド製ではないが、ほぼ同サイズの虎のぬいぐるみ
アドベンチャーワールド製ではないが、ほぼ同サイズの虎のぬいぐるみ

詳細はリンク先で確認してほしいが、ある人が「猿が怖がるかな」と【和歌山県のアドベンチャーワールド】で販売されていた大きな虎のぬいぐるみを購入し、畑に屋根をつけてその虎を設置。すると目論見どおり、猿たちは驚き、おののき寄ってこなくなった。この成果を聞きつけて、次から次へと波田須の人が虎のぬいぐるみを購入。今や村のあちこちに虎が鎮座しているとのこと(元記事によれば現在15匹)。

アドベンチャーワールドのサイトの【通販ページ】を見てもパンダやオルカのような可愛げなぬいぐるみしかなく、肝心の虎は見つからない。どうやら現地でしか買えないようだ。元記事のサイトに掲載されている写真を元に色々と探ってみると、どうやら『楽天市場で販売されている』全長150センチほど・高さ60センチくらいの虎のぬいぐるみの同等品らしい。少々手足の部分がお間抜けに見えるが、これは確かにリアル。

ライオンのぬいぐるみイメージ今件について詳細を伝えている報道が7月22日[東海テレビ]にて行われていた。この報道によれば、波田須町ではこれまでにロケット花火やエアガンを用いて猿退治を試みたものの、効果は今ひとつ。そこで今回の「虎のぬいぐるみ」に注目が集まったという。また「虎」だけでなく『「ライオン」のぬいぐるみ』も併用されているとのこと。「虎」に「ライオン」と、まるでどこぞのサファリパークのような状況だ。

ただし仕組みとしては「案山子(かかし)」のそれに近いものがあるものと思われる。案の定、先の東海テレビの報でも「だんだん効果が薄れてきている」と語る地元の人もいるそうだし、猿の生態に詳しい那須ワールドモンキーパークの人の話では「効果はありそう。しかし時間が経てば役に立たなくなるかも」との話。「かかし」ならば本物の人間を時々おりまぜてフェイントをかけることが出来るが、虎やライオンで同じようなフェイントをかけるのは無理なお話。一度猿たちが慣れてしまったら、次は熊や犬、果てはキングコングあたりのぬいぐるみが活躍することになるのだろうか。


虎のぬいぐるみイメージ思い返してみれば、「日本の山間部」にいる野猿たちは本物の虎など一度も見たことがないはず。そしてぬいぐるみには動力装置も発生装置もついていない。にも関わらず「びびって」近寄らず、逃げ出すというのは、何か野生の本能的に「あれは強敵。これはマズいぞ」という信号が頭に走るのだろうか。猿に聞いてみなければ分からないが、当方は猿語を解するわけではなく、猿自身も去るばかりなので、どうにも分からない。

虎やライオンのぬいぐるみの効果が波田須町に安穏な日々を提供し続けてくれるのか、あるいは再び知恵の絞りあいが始まるのか。今は状況の進展を静かに見守るしかない。


■関連記事:
【野生動物の被害額、1年間で196億円】
【サルの撃退に天敵(?)の犬動員、サルから農作物を守るための自衛策あれこれ】

(最終更新:2013/09/01)

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