新聞を 読まない人は約4割 買ってる人はわずかに2割

2008年06月02日 08:00

新聞イメージgooリサーチは5月30日、毎日新聞社との共同企画調査によって行われた、20代の若年層における情報関連支出についてのアンケート調査の結果データを発表した。それによると20代で新聞をほとんど読まない人は4割近くに達していることが明らかになった。また、自分でお金を出して新聞を購入する人は全体の1/4程度に過ぎないことも判明した。若年層における新聞離れを裏付けるデータといえよう(【発表リリース】)。

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今調査は5月21日から23日の間、gooリサーチのモニターから無作為抽出された20代の男女を対象にインターネット経由で行われ、有効回答数は1023人。男女比などは非公開。

今調査では新聞やインターネット、携帯電話など各種メディアへの支払い額に関する調査が行われているが、そのうち「月に支払う新聞代(とそもそも新聞を購入しているか、読んでいるか)」についてたずねた結果は次の通り。

月に支払う新聞代(とそもそも新聞を購入しているか、読んでいるか)
月に支払う新聞代(とそもそも新聞を購入しているか、読んでいるか)

現在新聞は1紙あたり100~150円。定期購読すると1か月あたり2000円台~4000円台となる。1000円以下の回答は定期購読ではなく「気になった時に購入」であろうし、4000~8000円の層(と8000円以上)は2紙以上を定期購読している層だと思われる。もともとこの調査が「インターネット経由で」行われており、世間全体と比べるとややインターネットへの傾注度が高い人たちを母体としていることを考慮しても、「20歳代で新聞を定期購読しているのは約2割」とこのデータからは読み取ることができよう。

20代で
・新聞定期購読者は2割
・消極的読者は4割
・読まない派は4割

一方、家族と同居しているために親が購入したものを読む、結婚・同棲していて旦那が定期購読しているものを妻が読むなど、「自分は買わないが手元にあるから読む」派は自宅・職場をあわせて4割近くに達している。「お金は払うまでもない」「払わなくても読める環境にあるから」といった「消極的読者」ともいえよう。

さらにそもそも論として「新聞はほとんど読まない」とする層も4割近くに達していた。【10代は動画投稿サイトが大好き!! 年齢階層別に見た「従来四大メディア」と新情報メディアのせめぎ合い】によれば20代においては新聞の利用度はテレビやポータルサイト、検索エンジンのそれと比較してやや小さめとなっているものの、「読まない」とする全面否定派がここまでの層に達しているのは少々驚き。新聞といえば新しい情報を入手できる有効な手段として、多くを占めるであろう新人サラリーマン・OLには必要不可欠な媒体だと思われたが、現状はそうでもないようだ。


20代の新聞離れがある程度具体的な値として明らかになったわけだが、去年文化庁が発表した調査結果【新聞は高齢層、雑誌は若年層、ウェブニュースは壮年層……三者三様の「読みモノ」たち】によれば、20代ではやはり新聞を読む・読まない派が半々を占めていた。「購入」という過程をはさむことを考えると、傾向としてははぼ同じ内容なのだろう。

問題は現在の20代が年を経て30代、それ以上に達した時、やはり新聞を読まないままなのか否か。先の文化庁の調査では、「現時点で」年齢を経るごとに新聞を読む割合は増えている。「新聞離れ」が単に年齢層による傾向なのか、それとも世代傾向なのか、つまり今後「新聞離れ」派がそのまま順繰りに高齢化していくのか否か。メディアの支持に対する動向として、注目する必要があるだろう。


(最終更新:2013/08/05)

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