1日30分以上ケータイのネット利用61.4%

2008年05月10日 12:00

モバイルイメージ【Webマーケティングガイド】が5月8日に発表した調査結果によると、1日30分以上携帯電話でインターネットを利用している人の割合は6割を超えていることが明らかになった。また年齢層別では30代・40代よりも10代・20年代の若年層の方が利用時間が長い傾向にあることも見て取れる(【発表リリース】)。

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今調査は4月17日から21日までの間、携帯電話経由で行われたもので有効回答数は345人分。男女比は1対1で年齢階層比は10代:18.8%、20代:24.9%、30代:34.5%、40代:21.8%。母数がやや少なめなのと、携帯電話経由による調査なため、世間全般の実情とはややずれが生じていることを考慮してデータを見る必要がある。

今調査では主に携帯電話を利用した検索機能の使われ方にスポットライトが当てられているが、今回はあえて携帯電話の利用時間について注目してみることにする。電子メールのやりとりを除いた、俗に言うブラウジングによる携帯電話上でのインターネットの利用時間をたずねたところ、1日あたり30分未満とする人が4割近くを占めた。

一日あたりの携帯電話のインターネットの利用時間
一日あたりの携帯電話のインターネットの利用時間

逆に考えれば、1日30分以上携帯電話でネットを使う人は6割以上を占めることになる。先に【ケータイ小説、読む時間は1日45分】で伝えたように、読む人に限定すれば、ケータイ小説を読む時間の平均は1日45分。彼らの存在が「携帯電話でのインターネットの利用時間」を底上げしているものと思われる。

パソコンと比べればまだまだ少ないかもしれない。しかし今後「パソコンとの住み分け」「パケット定額制の浸透(パケット代を気にせずに利用できる)」「携帯電話の機能拡充(ケータイで出来る事が増える)」が進むにつれ、この時間も伸びるに違いない。その一端はすでに2006年に垣間見られている(【携帯からのインターネット利用、パソコンからのを上回るとの調査結果】)。

一方この「携帯電話でのインターネット利用時間」を年齢階層別に見ると、特異な差が見られる。

年齢階層別の一日あたりの携帯電話のインターネットの利用時間
年齢階層別の一日あたりの携帯電話のインターネットの利用時間

20代から40代までがいずれも「30分未満」との回答が一番多く、10代が「30分未満」「30分~1時間未満」「1時間~2時間未満」の層でほぼ均衡しているのは想定の範囲内。むしろ気になるのは、「30~1時間未満」の層では30代が一番多く、「1時間~2時間未満」は10代、そして「2時間~3時間未満」では意外にも20代が一番多いことだ。これらの傾向を概要的に(推測も含めて)まとめると次のようになるのだろう。

・10代……携帯電話でのネットは1日2時間くらいくらいまで。メールの頻度で利用時間も人それぞれ。
・20代……趣味や仕事で携帯電話のネット利用が増える。また、定額制の加入割合も増加し、利用時間を気にせずネットアクセス時間も長くなる(∵定額制はそれなりに高額)。
・30代……携帯電話でのネット接続は引き続き必要不可欠。しかしパソコンへの重点度も高くなり、若年層と比べると時間は短くなる。
・40代……現状では携帯電話でのネット利用は苦手。


今後上記に挙げた「パソコンとの住み分け」「パケット定額制の浸透」「携帯電話の機能拡充」、特に最後の「機能拡充」が加速化し、自宅や仕事場以外で「できること」が増えてくると、40代(以上)の間にも携帯電話でのネット利用率は高まっていくのだろう。また、利用率が比較的高い若年層が歳を経るにつれ、そのままのライフスタイルがある程度継承されることになれば、やはり中堅層以上の「携帯電話におけるネット接続時間」も長くなる傾向が見えてくるに違いない。


【携帯電話の「メール」利用頻度ますます増加中】【女子高生 ケータイ利用は 一日2時間 寝る間も惜しんで メールで やりとり】などのデータにもあるように、若年層は携帯電話を用いたコミュニケーションとしては「一対一」の電子メールによるところが大きい。つまり「ネットも使えるが便利な電子メール端末」としての意味合いがやや強く、それが「10代は思ったほど携帯電話の'ネット(電子メール除く)'は利用していない」という今回の調査結果を導き出したものと思われる。

10代はメールのやりとりに夢中
20代になると携帯ネットが増える?

そして20代以降になるとむしろ電子メール端末としてよりは、「モバイルネット端末」としての意味合いが強くなる。また、10代よりは自分も相手も忙しくなり、頻繁に(それこそ会話のように)電子メールのやりとりをする余裕もなくなってくる。これが「20代は携帯電話のネット利用時間が長めの人が多い」という結果を導き出しているものと思われる(もっとも今件の場合20代回答数は86人でしかなく、データの「ぶれ」の可能性も否定できないが……)。

携帯電話各社の競争の激化でますます端末の機能が向上し、パケット料金も安くなる今日この頃。今後さらに「携帯電話でインターネットを通じて色々なことができる」ようになるにつれ、各年齢層のネット利用時間はどのように変化していくだろうか。今回のWebマーケティングガイドはもちろん、他のリサーチ調査会社にも継続的な調査を期待したいところだ。


(最終更新:2013/08/06)

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