マクドナルド営業成績堅調続く・コーヒー効果も貢献か

2008年04月11日 06:30

プレミアムローストコーヒーイメージ[マクドナルド(2702)] は4月10日、2008年3月度における月次セールスレポートを発表した。それによると3月における全店売上高は前年同月比で+6.3%となり、月次売り上げ記録としては2007年1月以降15か月連続の記録達成となった(【発表ページ】)。2月15日にプロモーション販売を開始した「プレミアムローストコーヒー」の影響も少なからずあるものと思われる。

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3月度におけるデータは次の通り。

・全店売上高……+6.3%
・既存店売上高……+5.4%
・客数……+6.3%
・客単価……-0.8%
(前年同月比)


他の小売業同様、商品単価の下落や顧客の節約傾向から客単価が減少している。しかしその一方、客数が大幅に増加しており、それが全体的な売り上げを押し上げているのが分かる。特に新装開店などで目立ち、新規獲得顧客が多い「新店舗」を除いた「既存店売上高」が+5.4%を維持しているのが目に留まる。

他の小売業の傾向では「既存店売上高」が横ばいかやや減少し、新店舗のプラスで補う、「自転車操業的な底上げ」が見受けられる。しかし直近のデータを見る限り、マクドナルドでは(2006年後半に一時落ちたが)2007年以降はその傾向から脱し、全店舗で堅調な伸びを見せているのが分かる。

マクドナルド自身からはリリースが発せられていないが、【日経新聞の報道】によれば【マクドナルドでコーヒーが1杯タダになる魔法の合言葉】でも報じた、2月から全国で発売を開始した新しいレギュラーコーヒー「プレミアムローストコーヒー」が1か月半の3月27日までに3000万杯を販売。昨年1年間の販売数の1.2億杯の約1/4に相当する量を、わずか1/8の期間で達したことになる。概算するとこれまでの2倍の売れ行き。もちろんコーヒーだけで店を離れるのもアリだが、他の商品もあわせて購入すれば、それだけ売り上げも増える。「プレミアムローストコーヒー」の話題性が商品全体の売り上げの底上げに寄与したともいえよう。

リリースでは好業績の理由について、3月度は特に

(1)QSC(品質・サービス・清潔感)の更なる向上
(2)「プレミアムローストコーヒー」の販売強化
(3)期間限定商品「てりたま」「チーズてりたま」の投入
(4)\100マック強化
(5)24時間営業の拡大
(6)地域別価格
(7)快適な食事空間を提供するための店舗改装
(8)人材開発への投資
(9)e‐マーケティングの拡大
(10)フランチャイズ施策の効果


の相乗効果が功を奏したと述べている。先に問題となった「みなし店長」問題も、少なくとも売り上げの面においては影響は無かったようだ。

消費者のサイフの紐がますますキツくなる昨今、庶民向けの外食業界も冬の時代を迎えつつある。そのような状況の中、いかに売り上げを維持し、伸ばしていくかが各企業に求められている。マクドナルドは荒波を乗り切り、次の時代を突き進めるだろうか。今後の成長振りに注目したいところだ。

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