みんなが知ってる宅配便は「ネコ」と「トリ」、戦略の違いは!?

2008年03月19日 06:30

宅急便イメージ【MDBネットサーベイ】は3月17日、首都圏における宅配便のブランドイメージに関する調査結果を発表した。それによると宅配便の認知度では「クロネコヤマト」「ペリカン便」が100%を出し、すべての人に知られていることが明らかになった。首都圏においてはこの2ブランドの浸透度が極めて高いことがうかがえる(【発表リリース】)。

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同調査は首都圏(東京近辺、一般的には一都六県)の20歳以上の男女を対象にインターネット経由で3月12日から14日の間に行なわれたもの。有効回答数は316票。データサンプル数がやや少なめのため、世間の実情とのぶれが生じている可能性を考慮してデータを見る必要がある。

「知っている宅配ブランドは」という問いに対しては、「クロネコヤマト」「ペリカン便」がパーフェクトの100%をはじき出す結果となった。

「知っている宅配ブランドは」
「知っている宅配ブランドは」

関東地区での調査も一因だが、クロネコヤマトやペリカン便の善戦ぶりが際立っている。また、郵政事業株式会社の「ゆうパック」も、民間事業としては先輩に相当する「クロネコ」らにはかなわないものの、ほぼ100%の認知度を示している。今後この知名度の活用方法が求められよう。

言葉通り「誰もが知ってる」という名誉を受けた「クロネコヤマト」「ペリカン便」だが、利用者における安心感などは「クロネコヤマト」の方が上のようだ。

クロネコヤマトのイメージ
クロネコヤマトのイメージ
ペリカン便のイメージ
ペリカン便のイメージ

上位4項目は順位こそ違えど「クロネコヤマト」「ペリカン便」共に同じ。しかし得票率では「クロネコヤマト」が大幅に上回っている。サービスそのものの質の比較はともかく、注目したいのは「営業所が多い(コンビニ含む)」の部分。「クロネコヤマト」の場合「ペリカン便」と比べて取り扱い店舗、特にコンビニエンスストアの数が非常に多い。

■クロネコヤマト取り扱いコンビニ
・セブンイレブン ・スリーエフ ・ファミリーマート ・リトルスター ・新鮮組 ・ジャストスポット ・リックス ・ココストア ・セーブオン ・エブリワン ・ホットスパー

■ペリカン便
・デイリーヤマザキ ・エーエムピーエムジャパン


見かける機会が多いからこそ、あの「猫のマーク」が印象に残り、親しみやすさなどもアップする。コンビニでの取扱店が多いことは、サービスそのものの質の向上だけでなく、ブランドの浸透にも一役買っていると見てよいだろう。


インターネットの普及に伴い、急速に利用者が増えつつある(インターネット)通信販売。ファイルやデータの形で購入できない「現物の」商品を受け取るには、宅配便が欠かせない。一方、最近ではライフスタイルを反映する形で、コンビニエンスストアでの受け取りも可能なサービスも増えている。どちらにしても「インターネットの普及」が「宅配便」と「コンビニ」の需要を拡大させていることに違いは無い。

今回のデータを見ると、「クロネコヤマト」に代表されるようにコンビニとの関係を密にした宅配便業者が、「利用しやすい」だけでなく「何度と無く目にする」という利点を活かしてブランドイメージを高め、事業としても成功を収めているように見える。

何が普及するとどの場所の利用が増え、どんなニーズがあるのか。それを見極められたところが、過酷な競争にも勝ち得るだけの資格を得られるのだろう。


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