特にパズルがお気に入り・無料ゲームは主婦に人気

2008年03月11日 08:00

ゲームイメージ【スクウェア・エニックス(9684)】【ニフティ(3828)】は3月10日、無料カジュアルゲーム利用者を対象にした利用実態調査を発表した。それによると男性よりも女性の方が利用者が多く、年齢層ではF2層と呼ばれる35歳~49歳が多数を占めていることなど、「主婦を中心に自宅のパソコンでカジュアルゲームを楽しむ」というユーザー像が明らかになった(【発表リリース】)。

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今調査はニフティの【無料ゲームPLUS】の利用者を対象に2007年11月15日から2008年2月14日にかけて実施されたもの。有効回答数は2575人。男女比は34対66、年齢階層比は全体では35~39歳が19.7%、40~44歳が19.2%、45~49歳が13.8%など。35歳~49歳で過半数の52.7%を占めていることになる。なお特定サイトにおけるカジュアルゲームプレイヤーを対象とした調査であることに留意する必要がある。

「カジュアルゲーム」とは「少人数同時参加型の、短時間で気軽に楽しめるスポーツゲームやパズルゲーム、カードゲームなど」のことを指す。サイト運営側では集客のため、多数のカジュアルゲームをまとめて設置し、いわば「ウェブサイト版無料ゲームセンター」を提供する傾向にある。

調査結果の概要は次の通りとなる(カジュアルゲームを対象にしたもの)。

・自宅からの利用が9割以上(93.7%)
・利用時間は1回1時間以内が85.7%、「無料ゲームPLUS」平均では16.4分
・現在遊んでいる、今後増やしてほしいゲームいずれもパズルの人気が圧倒的(85.7%)


いつも遊んでいるゲームのジャンル(複数回答)
いつも遊んでいるゲームのジャンル(複数回答)

これまでカジュアルゲームといえば「男性より女性」「10代や20代の若年層」の利用率が高いという印象があった。しかし今回、「無料ゲームPLUS」という特定のゲームサイト上での調査結果ではあるものの(サイトやゲームの傾向で集客対象に片寄りが生じている可能性があるということ)、「女性」「中堅主婦層」に人気が集まっているという認識も得られたことになる。


例えばアニメキャラやカワイイ系のイメージが盛りだくさん、若年層に受ける芸能人などを対象にしたのカジュアルゲームばかりをそろえれば、利用者年齢構成はおのずからティーン層(19歳以下)やM1層・F1層(それぞれ男性・女性の20~34歳層)が多くなる。【会員数500万人突破・1日最高PVは4億超~携帯向けゲーム・SNSサービス「モバゲータウン」の躍進止まらず】にもあるように、大量の無料ゲームをそろえてティーン層・20代がユーザーの多数を占める【モバゲータウン】が良い例だ。

今回調査対象の「無料ゲームPLUS」は実際に見てもらえばお分かりの通り、彩りこそ比較的派手であるものの、サイトデザインはオーソドックスで落ち着きを見せており、ゲーム内容も昔からあるものが多く、M2・F2層(35歳~49歳)でも気後れすることなく楽しむことができる印象がある。それゆえに、今回の調査結果では「F2層に大人気」という結果が出たのだろう。

カジュアルゲームを集めた
「ゲームセンターサイト」は
そのラインアップで集客層を
コントロールできる

今回の調査結果は「カジュアルゲーム」という大きな枠組みでひとくくりにして色々と考えがちの中で、そのゲームが納められたサイトの構成次第で集客年齢層(も含めた客層そのもの)を、ゲーム提供側がある程度コントロールできる可能性を示唆している。

もちろんこれは特段珍しい・難しい話ではない。本屋で例えれば若年層向け週刊誌や写真集の品揃えを増やすか、専門書の在庫を中心にそろえるか、アニメや漫画単行本など子ども向けの本を取り揃えるかなど、そろえる本で予想集客を考えるようなもの。そして本屋の場合には立地条件などで本の種類を選択せざるを得ないが(例えば小学校のそばに大学や研究所向けの専門誌を取り扱う本屋を開店しても集客は難しい)、インターネットの場合にはそのような「立地条件」をほとんど無視できるというメリットがある。

携帯電話との兼ねあわせやラインアップの整備などハードルも少なくないが、その上で「パズルゲーム」「男性より女性に人気」という共通項目を考慮すれば、マーケティングやコミュニティの形成など、さまざまな面での応用が可能だろう。


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(最終更新:2013/08/10)

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