薬、鼻かみ、マスク……花粉症な人たちの自己防衛策

2008年02月18日 06:30

花粉症イメージ毎年この時期になると街中ではマスクをかけ、目をこすったりクシャミをする人の姿が増える。風邪以上に人々を悩ませているのが花粉症。症状は人それぞれだが、集中力の欠如や体力の消耗などをもたらすことが多く、「どうにか少しでも日常生活への影響を抑えたい」という思いを持つ人は多いはず。イギリス系製薬会社のグラクソ・スミスクラインが2月12日に発表した「花粉症に関する調査結果」によると、花粉症の症状が生じている際の自己防衛策としては「鼻炎薬(内服薬)を飲む」がもっとも多く、次いで「鼻をかんでおく」がついたことが明らかになった(【発表リリース、PDF】)。

スポンサードリンク

今調査は1月22日から23日、20~39歳の花粉症の症状を持ち、かつ部下を持つビジネスパーソン412人を対象にネット上で行なわれたもので、男女比は1対1。年齢構成比は25~29歳が173人、30~34歳が117人など。鼻炎薬を販売しているメーカーによる提供データであることを多少考慮した上でデータを見た方が良いかもしれない。

花粉症にはさまざまな症状があるが、もっとも「仕事に支障をきたす症状」はやはり「鼻水」という結果が出ている。

■花粉症の症状でもっとも仕事に支障を来たすものは(3つまで)

1.鼻水……82.0%
2.目のかゆみ……64.8%
3.くしゃみ……59.7%
4.鼻づまり……30.6%
5.頭重感……18.7%
……etc.


鼻水が湯水のように出てくると集中力は欠けるししまりが悪い。マスクをしてもそこから漏れ出ることもある。目のかゆみやくしゃみと違い、「無視を決め込む」ことも(自宅でなら)不可能ではないが、会社や出先で鼻水をたらしたまま生活するわけにもいかない。非常にやっかいなのが「鼻水」であることは十分に理解できる。

二位以降の「困った症状」もそのほとんどが頭部に集中している。花粉症の症状が集中力を低下させ、仕事などの日常生活に支障を来たすのが容易に理解できよう。「花粉症の症状が発しても仕事に支障は来たさない」と回答した1.2%の人がうらやましい。

目薬はともかくマスクは、出来れば取引先との打ち合わせの場では避けたいもの。その他花粉症の症状も抑えられるものなら抑えておきたい。症状を抑える・気にしないために行なう事前対策としては、やはり「鼻炎薬(内服薬)を飲む」がもっとも多い回答となった。

■花粉症の時期に取引先との打ち合わせなど大事な仕事があるとき、花粉症の症状を気にしないために行うことは次のうちどれか(複数回答)

1.鼻炎薬(内服薬)を飲む……64.1%
2.鼻をかんでおく……56.1%
3.マスクをする……32.8%
4.鼻炎薬(点鼻薬、鼻炎スプレー)を使用する……31.6%
5.うがいをする……20.4%


効果は人それぞれだが、人によっては薬が劇的に効く場合もある。取引先との打ち合わせで花粉症による思考力の低下や、くしゃみなどによる会話の中断を避けたい、あるいは相手に余計な気づかいをさせたくないと思った時には欠かせないアイテムだといえよう。

一方で「マスクをする」が第三位に入っているのも気になる。今や花粉症は国民病ともいえるほど広まっており相手も「花粉症だな」と意を酌んでくれるというのも一因だが、「相手にネガティブな影響を与える可能性」があることを踏まえた上でもマスクをしなければならないほど、花粉症の症状が酷いことが推定できる。

では花粉症の時期に「忘れ物をしたのに気が付いて取りに戻りたい」アイテムは何か。花粉症関連のアイテムが上位にくれば、それほど切実なものであることが分かる。

■花粉症の時期に、職場に持っていくのを忘れても、取りに戻りたいくらい必要なものは何か?(複数回答)

1.携帯電話……49.5%
2.ティッシュ……38.1%
3.鼻炎薬(内服薬)……34.5%
4.目薬……31.8%
5.マスク……22.3%
……etc.


花粉症の時期でエラい目にあっている最中でも、やはり一番大切なのは「携帯電話」だった。今や生活必需品として筆頭に挙げられるだけに、花粉症であろうと無かろうと、もっとも大切なことがうかがえる。

一方第二位以降はすべて花粉症関連のアイテムで占められた。ビジネスツールとしては携帯電話以外に「名刺」が選択肢として用意されていたが、その回答率はわずか11.7%。花粉症の時期には「自分の身分を相手に知らしめる」名刺以上に「自分の身なりを少しでも整え状態を良く見せる」花粉症対策アイテムが重要視されていることが理解できる。


花粉症についてはレーザー治療を行なうことで劇的な回復を望めるという話もある。しかしそれが万人に効果的な治療法であるとも限らないようだ。アレルギーの一種であると考えられている花粉症は、人それぞれその発生理由や対処法が異なり、それこそ遺伝子レベルでないと根本的な対策を打てないのかもしれない。

症状があまりにも酷い、あるいは手間やそれなりの治療費がかかっても根治を目指したいという人は医師ら専門家のアドバイスを受け、本格的な治療を受けるのも一つの手。そこまで踏み切れない人は、今回挙げられた対処法でなんとかこの時期を乗り切るしかないだろう。


■関連記事:
【「○×万円支払っても花粉症を無くしたい!」花粉症な人たちの心の叫び】

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...

スポンサードリンク



 


 
(C)JGNN||このサイトについて|サイトマップ|お問い合わせ