偵察衛星迎撃作戦、日本時間2月21日昼過ぎに実行へ

2008年02月21日 08:00

イージス艦Shilohイメージアメリカ国防総省は2月19日、先に【米偵察衛星、大気圏突入前にミサイルで破壊・国防総省が発表】で報じた米製スパイ衛星の撃墜計画について、アメリカ標準時2月20日22時30分(日本時間の21日12時30分)頃に実行することを発表した(【発表リリース】)。同衛星には毒性物質ヒドラジンが積まれており、人口密集地帯に落下する可能性があるため、地球の大気圏内に突入する前に艦対空スタンダードミサイルSM-3の改造版で破壊することが発表されていた。

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今回迎撃対象となる衛星は2006年12月14日に打ち上げられたもので、発射直後から制御不能に陥っていた。現状のまま大気圏突入を許すと、1.27トンもの残骸が地上に振りまかれることになる。通常ならばこのまま落下に任せるまま放置される可能性もあったが、搭載されている450キロほどのヒドラジンが地上に飛散する場合を考慮し、今回の決断となった。

任務を遂行するのはイージス艦Lake Erie。対艦発射型ミサイルによる防空システム任務に長い間ついており、操作などには長年の経験を誇っている。そして駆逐艦Decatur(衛星の情報をShilohに提供)とRussell(Decaturの支援)がサポートにつく。今艦艇に用いられるスタンダードミサイル(3発)は、衛星迎撃用として、弾道ミサイルに対するよりもはるかに速い目標を対象とするためにレーダーとソフトが改良されている。弾頭は搭載されず、衝突の衝撃のみで人工衛星を破壊する予定。また地上のレーダー基地や海軍・空軍の各部隊も出動し、任務艦のサポートや衛星落下後のヒドラジンの監視を行なう。

今回の迎撃については現在任務遂行中のスペースシャトル・アトランティスが地上に戻ってくる2月20日以降と言及されていたが、結局その直後に第一回目が行なわれることとなった。ミサイルの発射場所はハワイ西部。周辺海域・空域にはすでに艦船や航空機に対して退避勧告が出されている。

また、実働の1時間前には文書でその旨を告知すると共に、数時間以内に迎撃の正否を問わず「成果」についての発表を行なうとしている。ただし今回の迎撃でうまく行かなかった場合、再度の迎撃を行なう可能性も示唆している。

迎撃に成功した場合、衛星の残骸の半分は迎撃直後に燃え尽き、残り半分もじきに(大気圏突入の際の熱で)燃え尽きると説明している。(一応計算上は)衛星軌道上にデブリ(残骸)を残さないように計画されている、とのこと。

他方、今回の迎撃について中国のの国営・新華社通信は「懸念している」と伝えている。中国側では2007年1月に弾道ミサイルを使った衛星破壊実験を実施し、多くのスペースデブリを残したことで世界の批判を集めていた。

なお【一部報道】によれば、タンクが無事に破壊され「任務が成功したか否か」を判別するには一日かかるとしている。また、先の動画にもあったイージス艦発射による弾道ミサイル迎撃実験では、命中率は12/14だったとのこと。また、今回の作戦でかかった費用はおよそ4000万ドル(改造されたミサイル1機1000万ドル含む)とされている。

一両日中には作戦の結果が改めて関係筋から報じられることだろう。


(最終更新:2013/08/11)

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