便利だが普及率は今ひとつ・飲料自販機の支払いは現金が圧倒的、電子マネーは1割未満

2008年02月26日 08:00

自動販売機イメージgooリサーチとCNETは2月25日、飲料の自動販売機利用に関する調査結果を発表した。それによると、自販機で飲料を購入する際に用いるのは、今でも貨幣や紙幣のような現金が圧倒的に多く、スイカやエディのような電子マネーによる支払いはいずれの種類も1割に満たないことが明らかになった。電子マネーそのものはもとより、対応自販機の普及がまだ遅れていることが利用者数の少なさの原因と思われる(【発表ページ】)。

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今調査は2月12日~14日、インターネット経由で全国の13歳以上の男女1758人からの回答を元に集計された。男女比は61対39。年齢構成比は非公開。

今調査結果では「有職者の購入頻度が高い」「特に30代以上でコンビ二で飲料を買う機会が増えたため自動販売機の利用が減った」など興味深いデータが提示されている。今回は飲料自販機での支払方法にスポットライトをあててみる。

支払方法について尋ねたところ、「現金(硬貨)」がもっとも多く約100%、次いで「現金(紙幣)」が3割強の回答数となった。さまざまな物品・サービスの対価となる「お金」を飲料購入のために使うのはごく普通のことであり、この結果はある意味当然といえる。

自動販売機(飲料)の支払い方法
自動販売機(飲料)の支払い方法

一方で電子マネーを用いた自販機での購入はというと、スイカ・イコカですら5.6%に過ぎずない。スイカやイコカは鉄道利用の際によく使うので、ついでにジュースでも、というパターンが多いのだろう。しかしそれらですら1割に満たず、電子マネーの中ではもっとも普及しているタイプの一つであるエディは2.1%。飲料メーカーが促進している【携帯電話を使って缶コーヒーを1本無料で手に入れる方法】で紹介したシーモードは1.1%と誤差の範囲でしかない。

一方、電子マネーを使って飲料を買う人にその理由を尋ねたところ、手間がかからない、小銭が増えないなど電子マネーならではのメリットに十分満足しているようすがうかがえる。

電子マネーを利用する理由
電子マネーを利用する理由

電子マネーを使って自販機から飲料を買う人はそれなりに便利さを堪能している。「電子マネーで自販機から飲料を買う」ことから、使い心地が悪いなどネガティブな印象を受けて(それが利用度の低さをもたらして)いるわけではなさそうだ。

選択肢の作り方の問題、電子マネーを使っていない人に「なぜ使っていないのか」と聞いたデータがないことや、上記にあるように「電子マネーを自販機で使わなくともコンビ二で購入してしまう」というパターンもあることから一概に断じることはできないが、やはり電子マネーそのものの普及の低さや、対応自動販売機の数の少なさが、「自販機で電子マネーを使って飲料を購入する」という購入スタイルの普及度の低さをもたらしているのだろう。

個人的な体験談だが、先のシーモを使った缶コーヒーのキャンペーンを近所の対応自動販売機で試そうとしたところ、なかなか自販機がQRコードを読み取ることができず、またその違和感から周囲の人に変な目で見られてしまった(笑)。今では携帯電話のデジカメ機能を使って写真を撮る事は日常茶飯事的に行われ、マナーさえ守れば何の「おかしさ」もない。しかし「携帯をかざして自販機で買い物をする」というスタイルは、まだまだ普及・認知度が低く、「おかしなことをしている」と見られかねないようだ。

対応自販機の数の少なさはもちろん、利用そのものの積極的なアピールがないと、機会のある人でも利用をためらってしまうかもしれない。電子マネーでの自販機の購入というスタイルを促進させたいのなら、先の缶コーヒーのような利用キャンペーンを積極的に打ち出すべきだろう。

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