[更新]アメリカの金利引下げ、0.5%・FF金利は3.0%に

2008年01月31日 08:00

株式イメージアメリカ連邦準備制度理事会(FRB、Board of Governors of the Federal Reserve System)は先ほど終了した連邦公開市場委員会(FOMC、Federal Open Market Committee)において、FF金利(フェデラル・ファンド・レート)を0.50%引き下げ3.0%にすることを正式に発表した【発表リリース】

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FRBによる利下げは先に【FRB、緊急利下げ・FF金利を0.75%引き下げ、3.5%にすることを決定】で報じたように、1月22日に0.75%の引き下げが行なわれたばかり。わずか1週間強であわせて1.25%の金利引下げが実施されたことになる。

リリースによれば今回の利下げは、金融市場やクレジット市場の不安定化、労働・住宅市場の低迷に対するもの。同時にインフレ懸念も生じるが、こちらについては注意深く監視を続けるとしている。さらに金利引下げにより経済成長を後押しすることができるが、それでもなおリセッション(景気後退)のリスクがなくなった訳ではないとし、必要があれば直ちに行動を起こすと言及している。

リリースによると今回の緊急利下げはサブプライムローン問題に端を発する景気の見通しに懸念が生じられることと、信用不信のスパイラル状態によるリスクが増大していることを理由としている。ただ、今回の利下げを実施してもリスクが解消されるわけではなく、今後とも注意深く経済状態への監視を続け、必要があれば直ちに行動に移るとし、状況によってさらなる「手段を講じる」と説明している。

また同時に公定歩合も0.5%引き下げ、3.5%にすることを正式に発表している。

利下げを行なうことで一般的には債券から金融商品(特に株式)に資金の流れが起き、市場が活性化するといわれている。しかし同時に商品にも資金が流入する可能性があり、これはさらなる商品先物の高騰をも招く可能性がある。

金利引下げ発表後、急騰しているアメリカ・ダウ。ナスダックもほぼ同様
金利引下げ発表後、急騰しているアメリカ・ダウ。ナスダックもほぼ同様……だったが結局失速

なおアメリカ市場では0.5%という引き下げ幅はほぼ予想通りの結果だったが、これを受けて大幅に上昇を始めている。

……となるはずだったのだが、ある程度値を上げたところで利益確定売りの動きが加速。結局終値ベースではダウ・ナスダック共に前日比マイナスで引けている。利下げ効果が数時間しかもたなかった、というよりは利下げ効果で値が上がったのをこれ幸いにと、利益確定をして現金のポジションを増やしておこうという動きによるものと思われる。市場参加者にとっては、値が下がったことに違いはないのだが。

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