【更新】証券税制優遇措置撤廃、株価低迷と市場混迷で政府内でも慎重意見

2007年11月13日 08:00

2008年に廃止が予定されている、証券の譲渡益などの税率を半減している税制措置こと「証券税制優遇措置」について、従来反対姿勢を貫いていた政府内でも慎重意見が相次いでいる。昨今の市場の混迷と、8月、そして先日からの株価急落が大きく影響しているもよう。官房長官と財務大臣が相次いで、廃止に対して慎重意見を述べていたことが[日経新聞]などの報道で明らかになった。

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「証券税制優遇措置」とは株価低迷を是正するために2003年に導入されたもので、従来20%である株式の譲渡益・配当益税率が10%に半減されているというもの。現状では譲渡益は2008年末、配当は2008年度末に廃止が決定している。

今件については自民党税制調査会や金融庁など証券各団体が存続・あるいはさらなる優遇措置への展開を支持している一方、政府、公明党や政府税制調査会などは反対の意向を示している。一方野党民主党内部では「投資をしている人はお金持ちだから格差社会の象徴で打破すべき対象である」との意向で【民主党、「株式売却益課税を30%へ」との考え】にもあるように、通常税制に戻すどころか増税すらしかねない勢い。先日も【「証券税制優遇措置は撤廃」民主党税制調査会会長断言・与野党協議も拒否】にあるように、与野党間の協議すら拒否する態度を明確にした。

日経新聞によれば11月12日、額賀福志郎財務相は大阪市内の記者会見において、証券税制優遇措置について「与党としては廃止する形にしてきた。ただ、経済や市場は正常な場合と、そうでない場合がある」と語り、基本的に廃止意見に変わりはないものの、相場状況次第では廃止の延期、あるいは再検討もしなければならない考えを伝えた。

これは廃止論者の主張の一つである「株価が堅調化・安定したのだから廃止」という点において、現状ではサブプライムローン問題などをきっかけにして(日本市場だけでなく世界的に)「安定」状況が怪しくなってきたこと、日経平均株価が先日1万5000円を割り込む場面が見られたように株価そのものが「堅調」とはいいきれない水準に下落していることが理由として推定される。もし当初の主張通り、予定に従って証券税制優遇措置を廃止すれば、(数々の事前調査が裏付けているように)株式の売り圧力はさらに強まり、市場低迷のきっかけとなる可能性が高くなる。それを危惧しての発言のようだ。

また[11月11日には官房長官も]「やめるというのが原則だが、株価の状況を見て決めないといけない」と講演内で語り、株価低迷を受けて延長の可能性を示唆する発言を行なっていることが報じられている。

これまでは政府内でも廃止論が強かったが、株式市場の低迷という現状から再考慮を迫られているようだ。

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