日清食品が即席めんを17年ぶりに値上げ・小麦粉など原材料高騰から

2007年09月06日 06:30

値上げイメージ[日清食品(2897)]は9月5日、同社の主力商品である即席袋めん、カップめん製品のメーカー希望小売価格を来年2008年の1月1日出荷分から7~11%値上げすることを明らかにした。小麦など原材料の価格高騰が原因としている(【発表リリース】)。

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すでに【パンやうどんなどの値上げも?~輸入小麦の政府卸売価格、10月から10%引き上げ】でもお伝えしているように、バイオエタノールの需要急増や中国などにおける需要拡大で穀物価格の急騰が続き、政府の小麦売り渡し価格は10月からさらに10%引き上げられることになった。小麦は即席めんの原材料であるため、価格に直接響くことになる。さらにパーム油や包装資材など、小麦以外の原材料も価格の引き上げが相次ぎ、資材調達コストが押し上げられている。

日清食品では1990年以来17年間コストアップを抑える努力を続けてきたものの、企業努力の限界の域に達しており、今回の値上げに踏み切ったという。

主な商品の値上げ程度は次の通り。これはメーカー側の希望小売価格なので、店頭価格とはまた別物だが、それなりに対応した価格引き上げが見られるものと思われる。

引き上げ価格一覧
引き上げ価格一覧

例えば日清やきそばU.F.O.なら155円から170円と、約9.7%の値上げになる。

さらに各社からは正式なリリースは出ていないが各種報道によれば、外食最大手のすかいらーくでガストやバーミヤンなどチェーンレストランで商品価格を一部例外をのぞき、9月27日までに10円引き上げることを明らかにしている。また、【江崎グリコ(2206)】では「ポッキーチョコレート」「メンズポッキー」「ポッキー極細」の3商品について、10月2日発売分から「価格はそのまま、内容を1割減らす」ことを明らかにしたという。これらも(実質的)値上げの理由は原材料費の高騰。

先の【物価の値上げで「価格据え置き数量軽減」賛成? 反対? 主婦は6割が「賛成」】の記事では「価格上昇よりも価格据置・数量減量の方が良い」と答えた主婦は6割に達していた。その観点からすれば江崎グリコスタイルの方が抵抗感は少ないだろう。しかし製造工程の変更などを考えると、値段の変更の方が企業側の負担は少なくなる。

どちらにしても物価上昇がダイレクトに感じられる、身近な商品の値上げといえよう。


(最終更新:2013/08/19)

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