【更新】「あなたの睡眠は90点」!? タニタが睡眠状態を採点するシステムを開発

2007年07月06日 06:30

睡眠イメージ家庭用計量計測機器メーカーの【タニタ】は7月5日、【太田総合病院睡眠科学センター】の指導を得て、眠りの深さやその状態を評価して点数化する睡眠計測システム「SLPモニター」を開発し、7月25日から発売すると発表した。52万5000円(税込み)。睡眠外来のある医療機関や介護施設、さらには運輸業界などが顧客ターゲット([発表リリース])。

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「SLPモニター」は医療現場で使われている睡眠ポリグラフ検査装置による結果と相関性の高いアルゴリズムを見出し、これに色々な指標を加えることで、睡眠状態を数字的に総合評価する仕組みを採用した。睡眠時無呼吸症候群をはじめとした睡眠障害にかかわる問題が社会問題化しているが、このSLPモニターを用いることで睡眠の過不足やリズムのチェック、さらには健康管理や医師の適切な診断にも役立てることができるという。

「SLPモニター」はコントローラーとセンサーマットから構成されていて、利用者はセンサーマットを寝具の下に敷いて寝るだけで計測できる。



「SLPモニター」と検査結果表示。

具体的にはマットに組み込んであるセンサーが脈拍数、呼吸数、体動を検出。これらの情報に基づき睡眠の深さを4段階のステージグラフで表示する。さらに睡眠時間や寝つき時間、途中で目覚めた回数などの情報を加味して睡眠の質を統計的に算出し、これを点数によって評価する。100点満点で100~51点が平均的な睡眠、50点以下が改善の余地ありとのこと。

睡眠の度合の総合評価得点以外に、寝つき時間や途中での目覚め回数、睡眠効率などを計測し、2週間分を記録する昨日もある。記録はグラフ化し、さらに市販のUSBメモリ経由でパソコンにデータを取り込めるため、長期間での計測管理も可能とのこと。

一番身近であるにも関わらず、一番状態が把握しにくい「眠り」を数字化して継続計測できるという仕組みは非常に面白く、また有意義な装置といえる。リリースにもあるように睡眠状態に悩みを持っている人や、就労状況から変則的な睡眠時間を取らざるを得ない人(運送業、タクシードライバー、プログラマ、編集者、etc.)は多く、一方でそのような人たちの睡眠障害は社会問題化しつつある。

彼らが抱えている睡眠に関する悩みを「なんとなく寝つきが悪い」「睡眠時間が足りない」というつかみ所の無い情報ではなく、具体的な観測データと客観的な視点での「眠りの深さ・濃さ」を表した数字で把握できるのは、色々な意味で便益をもたらすことだろうし、健康管理・安全対策にもプラスとなるに違いない。

単価が高いため個人ベースでの購入は難しいが、ぜひ多くの「必要とする場所」で導入を検討してほしいものだ。


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(最終更新:2013/08/20)

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