三菱重工業(7011)、YS-11以来の日本国産ジェット機の概要を発表

2007年06月12日 08:00

MRJ(Mitsubishi Regional Jet、ミツビシ・リージョナル・ジェット)イメージ【三菱重工業(7011)】は6月11日、18日から一週間フランス・パリの郊外にあるル・ブルジェ見本市会場で開かれる第47回パリ国際航空ショーにおいて、同社と国が共同で開発している国産ジェット機「MRJ(Mitsubishi Regional Jet、ミツビシ・リージョナル・ジェット)」の実物大模型を出展するとし、その概要を発表した(【発表リリース】)。また1/20サイズのスケールモデルも出品するという。

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MRJ(Mitsubishi Regional Jet、ミツビシ・リージョナル・ジェット)イメージ「MRJ」は【新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)】の助成事業として2003年から研究開発を進めている、最高レベルの経済性と快適性を兼ね備えた最新鋭の小型ジェット旅客機。70人~90人乗りの小型ジェット機。全長は35.8メートル、翼長30.9メートル、全高10.0メートル。地域便向けの機体(リージョナル機)で、複合材の使用による軽量化や新型エンジンの搭載で、燃費の大幅な低減を実現し、収益性の向上に貢献しているという。

今回、モックアップ機やスケールダウン機を出展し、世界市場の反応を見た上で、プロジェクトの実働化を決定していくという。

もしMRJがビジネス的に引き合いがあり実機開発のゴーサインが出れば、1962年に初飛行したYS-11型機以来の国産旅客機開発がかなうことになる。

航空機開発は多方面・多数の技術の積み重ねであって、一朝一夕に構築できるものではない。新規開発と技術の継承には継続的な注力が必要なるが、ご存知の通り日本は第二次大戦の敗北以降一定期間の航空機開発を禁じられてしまい、技術の継承が一時的に事実上途絶えている。そしてその間に外資の航空機を利用する仕組みに取り込まれた関係で、国産機の開発が難しい状態(技術的、コスト的に)にある。

今回の「民間旅客機の国産化」が適えば、YS-11型機以来の国産旅客機の開発となる。[ホンダ(7267)]が現在開発している【小型ビジネスジェット機】と共に、さまざまな方面で注目を集めることは間違いないだろう。


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