「電子書籍・コミックをダウンロードしたことがある」は4割強

2007年05月30日 06:30

モバイルイメージ【インフォプラント】は5月29日、電子書籍やコミックに関する調査結果を発表した。それによると、電子書籍やコミックを知っている割合は9割を超える91.8%におよび、実際にダウンロードを経験したことのある人も4割強の40.2%に登っていることが明らかになった(【発表リリース】)

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今調査はiモードユーザーに対して5月8日から一週間のあいだに行われたもので、有効回答数は5380人。男女比は男性対女性が37.2対62.8と女性の方が多い。また、87.1%がパケット定額制サービスを利用している。なお設問上では「携帯電話において」という言及はないが、携帯電話上でのリサーチであることから、それは暗黙の了解事項であるという想定としておく。

「10~20代の女性」「定額制」に利用者が多い

全体における「電子書籍・コミックのダウンロード経験の有無」という質問への回答では、「したことがある」が40.2%、「したことはないが知っている」が51.6%となり、あわせて91.8%が知っていることが明らかになった。

さらにデータを詳しく読み解くと、男女別では男性(34.4%)よりも女性(43.6%)の方が、中でも10代(61.7%)~20代(50.5%)が、それぞれの年齢・性別層では利用率が高いことが分かった。特に女性の10代・20代は唯一「知っているが利用した事はない」よりも「実際に利用したことがある」率の方が高く、この層の支持が圧倒的であることが分かる。

また、パケット定額制と利用率との関係では、

・定額制を利用している:
「利用している」……44.0%
「知っているが利用したことはない」……48.7%
・定額制を利用していない:
「利用している」……13.6%
「知っているが利用したことはない」……71.2%


という結果が出ており、定額制を適用していないユーザーは、パケット料金が相当量かかることが予想される「電子書籍・コミック」について「試してみたいが料金が高いのであきめている」という状況が想定される。

お試しがほとんど、男性は年齢を経るごとに利用頻度が高まる

それでは利用者はどれくらいの頻度で「電子書籍・コミック」を利用しているのか。

性別・年齢層別に見た、「電子書籍・コミック」の利用頻度
性別・年齢層別に見た、「電子書籍・コミック」の利用頻度

この調査結果を観ると、「大半がお試し的に見ただけで継続利用はしていない」「男性よりも女性の方が利用頻度が高い」「男性は年齢を経るにつれて定期利用者が増えてくる」という傾向が見受けられる。

もっとも人気が高いのは男女共に「コミック」

パソコンや一般雑誌と比べれば閲覧面積の狭い携帯電話上での「電子書籍・コミック」で何を見るのか、どんなコンテンツに人気があるのかという問いだが、男女共に自分の性別向けコミックがもっとも人気があった。懐かしの漫画や電子コミック限定の漫画などが見られるだけでなく、「わざわざマンガ本や週刊誌を持ち歩かなくとも自分のケータイでいつでも漫画が気軽に見られる」というメリットを満喫しているのだろう。

どの年齢層でもトップはコミックだが、それに「小説」が続いている。携帯小説が今ブームになっていることもこの数字を見れば納得できよう。また、年齢を経るにつれて「趣味・生活め実用」が増えてくるほかに、

・男性……写真集、ノンフィクション、ビジネス書
・女性……語学


などの項目が増加している。

面白い傾向として、「男性」が女性向けコミックを利用する割合は1割前後なのに対し、「女性」が男性向けコミックを利用する割合は2割前後と倍近い数字が出ていること。これが単に「コンテンツ全体量として男性向けコミックが多いから」なのか、「女性利用者の好奇心がおう盛だから」なのか、別に何らかの理由があるのかは今データだけでは分からない。とはいえ、例えば「女性には小説の次に男性向けコミックが受けている」という現実からは、何らかのヒントが得られるのかもしれない。

枕元には本でなく、ケータイを

今調査結果では他にも色々と興味深いデータが出ている。たとえば、利用者は男女共に「もっと色々なコンテンツを増やしてほしい」と考えていることや、利用シーンは「通勤・通学中」や「帰宅後」もあるが、圧倒的に「就寝前」が多いこと、などだ。

一日の仕事や勉強を終えて床に就き、眠りに入るまでの安らぎの時間にケータイで読書をする、という状況が容易に想像できる。あるいは、寝つきがあまりよくないので、読書代わりにケータイを、ということなのだろうか。

昔は枕元に本を置いておき、寝る前にちょっと目を通したり、なかなか眠れないときに蔵書を読んでみるというパターンが世間一般では普通だったはずなのだが、今では携帯でダウンロードした電子書籍・コミックに目を通すというライフスタイルが浸透しつつあるようだ。


インターネットが普及しはじめたころから声高に語られるようになった言葉の一つに「活字離れ」という言い回しがある。要は「本を読まずにテレビを見たりパソコンに熱中してしまう。これは良くない傾向だ」というニュアンスのもの。

紙の上の「活字」離れは
進んでいるかもしれないが
その分デジタル上の
「文字」と接する場面は
増えているのだろう。

しかし「活字離れ」が浸透していると言われている層にも、紙媒体ならばラノベ(ライトノベル)や『ハリーポッター』などの童話は相変わらず人気が高くよく読まれているし、インターネットの掲示板やブログなどで、「文字」を読む機会はかえって増えているような気がする。ましてや今回の調査からも分かるように、携帯などで電子書籍・コミックの利用者が増えていることなどから、「活字離れ」という言葉は一概に決め付けてよいのかどうか気になるところだが……。

【大辞林で調べてみると】一般的には「印刷した」文字でないと「活字」とは認められないようなので、狭義の「活字離れ」という意味では間違っていないようだ。とはいえ「活字離れ」という言葉が否定的な意味合いで使われるのを見るに、「紙上の文字でないといけないの? 紙には紙の、デジタルにはデジタルの良いところがあるのだから、それぞれの特性を活かしてお互いに相互作用を生み出すような活性化を図っていけばいいのでは?」という思いを強く感じざるを得ない。

一方、「電子書籍・コミック」内においては、電子ペーパーなどを用いて各業界が必至に普及させようとしている動きが見受けられるが、値段は高いし規格もばらばらで使い勝手もあまりよくなく、普及度は今二つ。やはり、サイフや携帯電話など常に持ち歩くものに加え、さらに一つ携帯品を追加しなければならないのは負担が大きい。常日頃利用して持ち歩いている携帯電話が、電子書籍・コミックのリーダーとして使えるのなら、それに越したことはない。

画面の小ささなどの難点はあるが、便利さなども考えると、今後も電子書籍や電子コミックは、携帯電話をリーダーとしたスタイルが主流となるのだろう。


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(最終更新:2013/08/20)

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