【更新】次期主力戦闘機選定で防衛省、F22の情報提供を再度要請

2007年04月06日 12:30

F22Aラプターイメージ[読売新聞]が報じたところによると、【防衛省】の久間章生防衛相は4月5日、航空自衛隊の次期主力戦闘機(FX)の選定に向けた調査対象の一機種である、アメリカの最新鋭戦闘機でステルス戦闘機としても知られている「F22ラプター(Raptor)」について、4月30日にワシントンで予定されている日米防衛省会談で必要な情報の提供を要請する方針を決めた。

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F22AラプターイメージF22には多数の最高級機密事項が盛り込まれており、アメリカの国内法では海外輸出が禁じられている。よって、輸出を前提にした情報開示もかなわないため、これまで日本側が要求していた資料請求でも回答が得られていない(【空自次期戦闘機、F/A18・F15FX・ユーロファイターの3機種に絞り込みへ】)。

2009年度を最終年度とする防衛力整備計画では主力戦闘機として活躍していたF4ファントムについて、2008年度から(旧式化のため)機数削減数が始まるとしている。それと共にその後継機として、今回選定している次期主力戦闘機FXを7機調達する方針が決まっている。そのため、「F22A戦闘攻撃機(アメリカ)」「F35戦闘機(アメリカ・イギリスなどによる共同開発)」「F/A18戦闘攻撃機(アメリカ)」「F15FX(アメリカ、日本向け仕様として開発中)」「ユーロファイター(ヨーロッパ)」「ラファール(フランス)」の6機種が調査対象になっており、現在F/A18・F15FX・ユーロファイターの3機種の情報がメーカー側から回答を受けていた。

機種選定では判断材料として「運用状況」「詳細な性能、特性」「部隊や機体メーカーなどの後方支援態勢」などの情報が必要になるが、上記三機種以外のF35、ラファール、F22Aについては回答が得られていない。

今回の報道では「F22も有力候補のため防衛相が自ら資料の提示をうながす」ということだが、スケジュール的に一杯一杯なのと、F22が高額なこと、さらに先日[イージス艦関連のデータを海自の二等海曹が持ち出し情報を漏洩させた]件もあり、機密のかたまりともいえる実戦配備間もないF22を日本に提示するのかどうかという点を考えると、正直アメリカ側の態度がすぐに変わるかどうかは難しいといえよう。

とはいえ、先日一時的に沖縄の嘉手納基地に来訪したF22に、必要以上に神経質になっている某国の反応を見るに、「威圧感としての潜在戦力」は十分以上の効果が期待できるのも事実。

機密維持のことや価格を考慮すれば、一番良いのは航空自衛隊がF22を装備するのではなく、在日アメリカ軍基地内にF22を常駐させることではないだろうか。


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(最終更新:2013/08/22)

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