鼻歌でズバリ選曲「midomi(ミドミ)」がついに日本上陸

2007年03月17日 19:30

Midomiイメージ先日【鼻歌曲名検索エンジン「midomi」の利用方法を考えてみる】【「鼻歌や口笛、口ずさみの歌で曲名が分かる!?」、アメリカで新タイプの楽曲検索サービス「Midomi」が登場】で報じた、「鼻歌や口笛」を登録すると該当する曲を探してピックアップする、いわば「鼻歌検索エンジン」こと【Midomi(ミドミ)】だが、【IT Media】の報道によるとこのサービスが近日日本に上陸することが明らかになった。現在midomiの公式サイトや他の報道機関では報じられていない。

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●「鼻歌検索Midomi」とは

「鼻歌検索Midomi」では、検索結果として商用で提供された楽曲だけでなく、他のユーザーが録音した楽曲も対象とされる。利用者は検索結果のうち自分の音声とマッチする部分だけを聴くことも可能。著作権についても、同サービスを開発・提供しているMelodis側では200万以上ものデジタル楽曲のライセンスを取得。さらにこの楽曲をユーザー側が購入することもできる。

また、「鼻歌検索」だけでなく任意のテキストで歌詞から検索することも可能だ。ユーザーの登録によって収集された曲も1万2000曲を超え、ユーザーはずぶの素人から人気テレビ番組の出演者、プロのアーティストまでと多彩な顔ぶれ。CGM(Consumer Generated Media、利用者が内容を創って行くメディアのこと)的・Web2.0的な要素もあり、変わった発想の音楽コミュニティとしても注目を集めている。

上記記事によると、「midomi」の精度について面白い表記も見つかった。鼻歌や口笛でもよいが、歌詞付で歌うと検索精度が上がるという。これは歌詞もロジック内で照合しているためで、例えばメロディーは同じでも歌詞が異なる曲(「キラキラ星」と「ABCの歌」、「セーラー服と機関銃」と「夢の途中」)なら別のものとして判断するとのこと。

「Midomi」を支える音声認識技術や検索エンジンの主幹部分「MARS」(Multimedia Adaptive Recognition System)に関するエピソードも元記事に詳しく説明されているので、興味のある人はぜひとも目を通してほしい。


●「midomi」日本上陸のスケジュールと問題点

さて肝心の日本上陸についてだが、今回の元記事では「展開前のプロモーションインタビュー」のような雰囲気で、具体的にいつ、どのような形で、どこと提携して(あるいは独自で)行われるのかなどの詳細は一切書かれていなかった。「日本上陸に向けて準備を進めている」「日本にも1~3カ月後がめどに参入する。サイトを日本語化するほか、楽曲の鼻歌をネット配信する際の著作権をクリアにした上でサービス展開する計画」「日本にはカラオケ文化があり、携帯電話で楽曲を聴く文化もあるから期待している。ライセンスをクリアにし、早く参入したい」という表記がある程度。

Midomiの精度を上げ、使い勝手を良くする最大の要素は各ユーザーが登録した「鼻歌データ」の数と質にかかっている(原曲は検索対象のデータとしては採用していないため)。つまり「多くのユーザーが利用する」→「データの精度が上がりカバー曲も増える」→「使い勝手がよくなる」「口コミでmidomiが広まる」→「もっと多くのユーザーが利用する」という、ポジティブスパイラルに期待するところがある。

海外ではそれなりにうまく行っているようだが、日本では(サイトの日本語化はともかく)著作権上の問題に不安が残る。何しろ喫茶店やバーでの楽曲、果ては教育機関にまで数百万、数千万の版権料を請求し、著作権者の権利の保守(「彼らは誰を守ってるのか? そりゃもちろん自分自身と自分らの既得権益さ!」というジョークがジョークにならない状況ともいわれているくらいだ)をうたっておきながら内部の財務についてはほとんどベールで覆い尽くし、外部の監査を受け入れる姿勢を見せない「あの団体」がいる。midomiのスタッフを残念がらせるようなことだけはしないで欲しいものだ。

(最終更新:2013/08/22)

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