SBI(8473)、100%出資によるPTS運用会社を設立と正式発表・夜間取引は来年初めから

2006年12月05日 08:00

株式イメージ先の【SBI(8473)、日本株の私設取引市場(PTS)を2007年2月にも夜間限定で開設との報】にもあるように【SBIホールディングス(8473)】が夜間取引を行うための私設取引システム(PTS)運用会社を設立すると報じられた件でSBIは12月4日、正式にこの運用会社設立やPTSの運用を発表した(発表リリース)。準備会社として「SBIジャパンネクスト証券準備」を設立し、証券業登録後に「SBIジャパンネクスト証券」に社名を変更する。

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リリースによると設立される会社の資本金は3億円・資本準備金は2億円で、全額SBIが出資する。取引システムは世界中の取引所で実際に使用されている最先端のシステムを導入すべく、フランスに本社を置く【Atos Euronext Market Solutions】との間で、システム使用と保守・サポートに関する契約を結んだという。

なお新会社はSBIが100%出資となっているが、今後私設取引システムの運用において、私設取引システム運営業務を行っていく上での中立性を高めるべく、当該取引に参加を希望する証券会社に対して新会社への資本参加をも呼びかけていくとしている。

業務開始は来年2007年早々を目指すと表記されている。また、スタート時には「夕方から深夜にかけての夜間取引を行う」としている。

今回のリリースにより、SBIから正式な形で「大規模な資金投入」「他の証券会社への参加呼びかけ」「世界に広く使われているシステムの導入と運用などに関する契約」「来年早々、夜間取引からスタート」などが発表されたことになる。これはかねてから発表されていた、SBIなどを中心とする「夜間取引連合」が目指していたものとほぼかぶることになる。

先の記事で可能性の一つとして指摘していたが、今回のSBI側のアクションは従来の「【SBIイー・トレード証券(8701)】や他の大手証券会社と共に、来年開設を目指して夜間取引のためのPTSを開設する」が軌道を多少修正した上で行われたものと推測される。恐らくは他社が及び腰になっているのにしびれを切らしたSBI側が「ならば当方がまず始める!」とばかりに動き出したものと思われる。

今後「SBI連合」に属しているといわれる他証券会社の動きも気になるところだが、それ以上にSBI傘下のイー・トレード証券の立場も気になるところだ。このままでは(言葉は悪いが)イー・トレの立場が狭くなってしまう。あるいは「他企業の資本も入れて中立性を高めるためには、傘下のイー・トレとは別の法人格を作ったほうが好都合だ」という思惑なのかもしれない。

ともあれリリースではスタートは来年早々。「システム的に接続が可能な証券会社に対して広く私設取引システム運営業務を提供していく予定」ともあり、恐らく傘下のイー・トレには早急にシステムが導入されることだろう。どのようなスタイル・ルールになるのか、今後の発表に注目したいところだ。


■関連記事:
【SBIイー・トレード連合の夜間取引は20時から23時50分まで】
【イー・トレード証券連合、夜間市場運営で大証に協力要請】

(最終更新:2013/08/24)

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