【更新】イー・トレード証券連合、夜間市場運営で大証に協力要請

2006年10月01日 07:30

[YOMIURI ONLINE]が報じたところによると、【SBIイー・トレード証券(8701)】などインターネット専業を含む証券5社(SBIイー・トレード証券、『楽天証券』、【SBI証券】【オリックス証券】【GMOインターネット証券】)が、2007年1月に共同で開設を目指している株式の夜間取引私設市場の運営について、【大阪証券取引所(8697)】に協力要請をしていることが9月30日までに明らかになった。大証側も前向きな姿勢を見せており、将来的には両社が協力して夜間市場を運営するなど本格的な提携に発展する可能性もあると指摘されている。

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元記事によるとイー・トレード証券らによる夜間市場運営連合は大証へ、投資判断に影響を及ぼすような情報が流れた際、売買停止を行う「売買審査業務」などで協力を仰ぐ方針。長年の経験を持つ大証のノウハウに力を借りようという図式だ。

さらに夜間市場は現在のところ、ネット上で運営する私設取引システム(PTS)の認可しか受けていないが、一日の売買代金が一定量を超えた場合、正式な取引所の免許が必要になる。そこで「5社のPTSを夜間取引専門の大証の第二市場として位置づける」というアクロバット的な手法を用いることで免許問題をクリアすることも検討しているという。

私設取引所による夜間取引といえば【カブドットコム証券(8703)のPTS市場夜間取引初日、特にトラブルも無く終了】でも報じたように先行する形で【カブドットコム証券(8703)】が先行する形で9月15日から運営を開始している。とはいえ投資家らのさまざまな思惑からか今のところ取引はあまり活発化していない(一日の取引高は1億円にも満たない。たとえば9月29日の場合出来高は15万4069株、売買代金は8400万円)。

カブドットコムの夜間取引が低空飛行を続けているのは、イー・トレード証券らによる連合体の動向を見極めているという可能性が高い。「参加者が少ないとまともな取引が出来ない」のはカブドットコムでの夜間取引でも指摘されており、その点では多くの会員による参加が期待できるイー・トレード証券らの夜間取引に期待が集まっているのも合点がいく。

また、東証ではなく大証に協力要請をしたのは、東証も夜間取引への動きを見せていること(【参照:東証、システム増強で24時間取引にも対応できる体制へ】)や、そもそも私設取引所開設による夜間取引の動きが加速したのは東証が重い腰を上げなかったからという
理由があるからなのだろう。

イー・トレード証券らの連合による夜間取引市場が大証の第二市場としての立場を得ることができれば、信頼性や安心感はいっそう高まることになる。利用者が増え、市場の運用にはプラスに働くことは間違いない。今後の動向に期待し、注目したいところだ。


(最終更新:2013/09/02)

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