大手だけでなく中堅の損保でも不払い問題相次ぐ

2006年11月04日 10:30

株式イメージすでに【損保6社の第三分野の保険金不払い、12億円に及ぶ】でお伝えしたように、大手損害保険会社で医療保険など第三分野と呼ばれる保健分野において保険金の不払いが多数あったことが判明したが、この「損保による保険金不払い発覚問題」は中堅の損保会社にも広がっていることが明らかになった。

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【富士火災海上保険(8763)】では11月1日、現在175件の不払いがあったことを公表(【発表リリース】)、すでにそのうち110件については支払いを終えているとした。他に【共栄火災海上保険】では154件の不払いが見つかり見込み金額が5536万円に登ること(【発表リリース】)が発表されている。

すでに何度と無く説明しているように、医療保険や介護保険、がん保険など第三分野の保険は保険会社にとって新たな開拓エリアであり、成長分野でもありいわば「稼ぎ頭」である。それだけに各社はさまざまな特約を設けたり営業に力を注いできた。

しかし今回、損害保険だけでなく医療保険でも不払い問題が多発していたことが判明し、実体として社員などの研修が不十分だったり、保険金の支払い基準があいまいだった、大手(上場)企業としては「あってはならない」レベルの標準が少なからず存在したことが判明した。そしてこの体質は大手だけに留まらず中堅損保にも広まっており、「実は損保って結構いい加減なのでは?」という、信頼・信用のやりとりを行う保険業界においては非常に問題のあるイメージが広まりかねない懸念すら生じることになった。

顧客のニーズに応えるのはもちろんだが、今後はこれまで以上に顧客に対する説明や内容について、綿密でかつスマートな分かりやすさが、企業規模の大小を問わず求められるのだろう。昨今明らかになっている「不払い問題」はあくまでもこれまで、しかも騒ぎが大きくなる前のものである。「これから」ならまだ十分に改善する余地はあるのだから。

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